品種詳細
たつまろ
成熟期が近畿中国地域の主力品種「サチユタカ」と同程度の中生品種ですが、倒伏の発生が少なく、莢がはじけにくい特性を持ち、より多い収量が期待できます。子実は、白目・中小粒でタンパク含量が高く、醤油の醸造に適しています。ダイズモザイクウイルスの感染による褐斑粒の発生や種子伝染に対して抵抗性を有し、子実の外観品質の低下を防ぎます。
主要特性
- 「たつまろ」は、2004年に高蛋白で耐倒伏性が強く多収の「サチユタカ」を母に、褐斑・種子伝染抵抗性の「短葉」を父とした人工交配から育成された品種である。
- 近畿中国四国地域における成熟期は"中生"で「サチユタカ」よりやや遅い。子実重は「サチユタカ」と同等以上である。
- 難裂莢性で、耐倒伏性が強く、最下着莢位置が高いことから機械化適性に優れる。
- ダイズモザイクウイルス(SMV)の感染に対して、褐斑粒を生じにくく種子伝染も極めて少ない。また、ラッカセイわい化ウイルスに抵抗性である。
- 百粒重は「サチユタカ」、「タマホマレ」より軽く、裂皮は「サチユタカ」、「タマホマレ」より少ない。粗タンパク含有率は「サチユタカ」よりやや低いが「タマホマレ」より高い。
- うまみ成分の素になる圧搾生汁の全窒素が「タマホマレ」よりやや高く、色度は同じランクで「淡口」規格を満たし、官能評価は「タマホマレ」と同等で、醤油醸造に適する。また、「サチユタカ」と比較した豆腐破断強度などの物性およびおいしさなどの官能評価の結果から豆腐加工に適する。
栽培適地
近畿中国四国地域
生産上の留意点
立枯性病害に対する抵抗性がやや弱いので排水対策を徹底する。また、立枯性病害の蔓延圃場での栽培は避ける。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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29142 (2014年4月18日) |
2014年9月18日 | 24956 (2016年3月22日) |
25年 (満了日:2041年3月22日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
サチユタカ×短葉 | 四国15号 |