仕事を知る

職員インタビュー

技術系職員

種苗管理センター 西日本農場業務第2部
(2013年度 採用)

植物新品種の品種登録のための栽培試験

これが私の仕事

私が所属する種苗管理センター西日本農場では、植物の新品種に対して育成者権を付与するための栽培試験を行っています。栽培試験では出願者が育成した新品種と既存の品種をほ場や温室で同じ条件で比較栽培し、出願品種が新品種であるかどうか判定しています。判定基準として区別性(既存品種と特性が明確に区別できる)、均一性(同一世代で特性が十分均一である)、安定性(繰り返し増殖した後も特性が安定している)の3点について評価を行っています。新品種に対する育成者権付与に関わる業務なので大きな責任を感じますが、農林水産業の発展に貢献できる喜びとやりがいを持って業務に取り組んでいます。

一番うれしかったことにまつわるエピソード

栽培試験業務では品種の特性を調査するために多数の植物の品種の花を咲かせるまで自分で栽培しています。同じ植物でも品種ごとに水分・栄養等の好適条件が異なるため、数多くの品種を育てることは様々な知識や経験が必要となり、栽培には苦労しています。しかし、多数の品種を扱うことになるので、日常生活ではあまり見ない品種に出会えることもこの仕事の魅力だと思います。また、過去に自分が携わった新品種の植物が品種登録された後に園芸店などで販売されているのを見つけたとき、自分の仕事が社会に役立っていると分かり達成感を感じます。

農研機構を選んだ理由

私は大学で植物資源科学を専攻しており、就職にあたっては自分が大学で学んだ植物の知識を活かせる仕事に就きたいと考えていました。その中で種苗管理センターは、育成者権保護に関わる「栽培試験」、健全無病なばれいしょ及びさとうきびの配布を行う「原原種の生産」、種苗の表示の適正化と品質の確保を図るための「種苗検査」、農業生物資源ジーンバンク事業としての「植物遺伝資源の保存」等の業務を行っています。それぞれの業務が植物を栽培することを基本としているとともに、社会に貢献できる仕事でもあったので種苗管理センターへの就職を志望しました。 就職後も様々な業務に携わることで新しい知識や技術を身に付けられる機会も多いので、 先輩職員の方々から指導していただきながら自分の能力を伸ばしていきたいと考えています。

学生のみなさんへのメッセージ

仕事は就職してから退職までは通常数十年続くものであり、人生の大きな部分を占めるものでもあります。なので就職活動の際には、「自分がこの仕事を好きになれるのか」、「本当にやりたいことは何なのか」等の自分の本当の気持ちを忘れずに就職活動に望んでください。就職してからが本番であり、業務上様々な知識や技術を身につける必要がありますが、自分が興味あることの方が何事も上達は早いと思います。「好きこそ物の上手なれ」です。