先輩インタビュー

一般職 (試験区分:技術系(種苗管理))

2020年度採用

種苗管理センター
雲仙農場業務第2部

H.M. 茨城大学(修士)

新品種の品種登録のための栽培試験

私が勤務する種苗管理センター雲仙農場では、栽培試験、種苗生産、遺伝資源業務と種苗管理センターの中でも多様な業務を実施しています。その中でも、私が現在担当している栽培試験業務では、出願者が育成した品種と類似している既存品種を同じ条件で比較栽培し、植物の草丈、色、形などの特性について調査します。調査する際は、区別性(既存品種と特性が明確に区別できる)、均一性(同一世代で特性が十分均一である)、安定性(繰り返し増殖した後も特性が安定している)の3点が備わっているかを評価し、その結果を取りまとめた上、農林水産省へ報告しています。日本の品種育成の振興に繋がる業務であるため、喜びとやりがいを持って業務に取り組んでいます。

仕事をしていて、一番嬉しかったこと

栽培試験業務の担当者は1年間を通して花きや野菜など様々な植物を栽培し、調査を行っています。数多くの植物・品種を栽培するためには植物の栽培に関する知識・経験が必要であり、情報収集や栽培に苦心することも多いです。その一方で、この仕事に就かなければ育てることの無かった植物や品種に出会うことも多く、業務を通じて植物に関する新たな学びを日々得られることは、この仕事の一番の魅力だと思います。栽培試験業務を担当している職員はもともと植物好きの人や栽培に詳しい人も多く、そのような方々の話を業務の合間に聞くのも楽しいです。また、自分の担当した新品種が無事に品種登録され、その後店頭やカタログなどで目にした時には、大きな達成感と喜びを感じます。

農研機構を選んだ理由

私がこの職場を選んだきっかけは先輩からの紹介でした。夏のインターンシップ先を悩んでいたところ、種苗管理センターを紹介され、1週間程度実際の業務を経験させてもらいました。その際に「種苗(種子や苗)」とは農業のスタート地点であり基盤であること、そして「新品種」とは農業の発展に関わる貴重な財産であることを学びました。自分が大学で研究していたようなことも、「種苗」や「新品種」が守られることで初めて日本の農業に還元されるのだと感じ、日本の農業の基盤を守る「種苗生産業務」「種苗検査業務」、発展へ繋げるための「栽培試験業務」や「遺伝資源業務」を行っている種苗管理センターに魅力を感じ、就職を希望しました。

現在、就職活動をしている学生にアドバイス

就職活動は自己分析やESの作成、面接の練習などやることがたくさんで精神的にも体力的にもつらいことが続くと思います。ただ、社会人になった今思い返してみると「あの時ほど、自分の将来や本当にやりたいことに対して真剣に向き合ったことはなかったな」と感じます。仕事は人生の時間の大きな部分を占めるものになります。皆さんの今後の人生を考える上でも、「本当にやりたいこと」を突き詰めて考え、納得のいく就職活動ができるよう応援しています。

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