水稲ロングマット水耕苗の育苗・移植技術
受講可能人数
15名程度
実施日程
平成15年7月1日~4日
実施場所
中央農業総合研究センター
内容及び目的(概要)
平成11年に新しい「食料・農業・農村基本法」が施行され農業情勢の変化、消費者、から農業・農村に寄せられる期待に応えるべく農業・農村の位置づけを明 確にし、その実現の方向が示されている。昨年12月には「米政策改革大綱」が発表され、生産調整のあり方等米政策の今後の在り方等が示された。
大綱の実現のためには稲作の革新的な技術開発が求められており、直播栽培が有望視されているが稲作技術全体からすると未だ一部に過ぎない。そこで現在、太 宗を占めている移植栽培技術の改良が必要である。今後は地域の担い手に集中して効率的な水稲生産を行うことが求められており、その場合の選択肢ともなるべ き技術として中央農業総合研究センターでは「ロングマット水耕苗の育苗・移植技術」を開発している。
本技術はまだ普及の緒についたばかりの新しい技術であるが、大規模農家等からの導入希望が多くの県から出始めている。このようなことから専門技術員が、最近の研究成果と技術を修得し、生産現場における指導に役立てることが重要である。
月日 | 時間 | 研修科目 | 内容 | 方法 | 講師等 |
---|---|---|---|---|---|
7月
1日 火曜日 |
11時00分 | 集合 | |||
11時30分~ 12時00分 |
開講式 | ||||
13時00分~ 17時00分 |
ロングマット苗の作業技術 | ロングマット苗の育苗・移植に関する作業技術面からの講義を行い、作業技術全体の流れを習得する | 講義 | 総合研究第2チーム長 小倉昭男 |
|
ロングマット苗の育苗・栽培技術 | ロングマット水耕苗の育苗、栽培技術面からの講義を行い、水耕苗の生育特性を習得する | 講義 | 総合研究第2チーム 主任研究官 北川壽 |
||
ロングマット水耕苗移植技術の導入効果 | 経営モデル分析により、ロングマット水耕苗移植技術の導入効果について講義を行い、本技術の導入条件を検討する | 講義 | 総合研究第1チーム長 梅本雅 |
||
7月
2日 水曜日 |
9時00分~ 12時00分 |
実習 「播種・育苗管理」 |
播種作業及び施肥のための液肥の作成実習を行い、肥培管理および温度管理技術を習得する | 実習 | 総合研究第2チーム 北川壽、小倉昭男、白土宏之 |
13時00分~ 17時00分 |
実習 「移植作業」 |
ロングマット苗の巻き取り方法及び田植え方法をほ場で実習し、好適移植のための技術を習得する | 実習 | 総合研究第2チーム 北川壽、小倉昭男、白土宏之 |
|
7月
3日 木曜日 |
9時00分~ 17時00分 |
現地視察研修 (茨城、千葉両県を予定) |
ロングマット導入農家を視察し、技術導入の経緯や今後の営農方針について経営者による説明と質疑を行い、普及にあたっての参考事例とする | 視察 | 総合研究第2チーム 総合研究第1チーム |
7月
4日 金曜日 |
9時00分~ 12時00分 |
施設の汎用利用技術 | ロングマット苗の水耕育苗装置を利用した野菜等の研究紹介及び所内の研究施設を視察し、ロングマット施設の汎用利用技術を習得する | 講義 | 野菜茶業研究所 生産システム研究チーム |
総合検討 | ロングマット導入に当たっての経営的評価事例等に基づき導入方策、課題等を検討する | 討議 | 総合研究第2チーム 総合研究第1チーム その他関係研究室 |
環境保全型施肥・土壌管理技術
受講可能人数
20名程度
実施日程
平成15年10月6日~8日
実施場所
中央農業総合研究センター
内容及び目的(概要)
今後の施肥管理・土壌管理技術については、循環型社会の実現並びに環境保全型農業推進の観点から、資源の循環利用を基本とし、作物の生産性・品質・安全性を確保しつつ、地下水汚染など環境汚染問題を生じない農業技術の開発とその普及が求められている。
そのためには、専門技術員が、環境保全型施肥・土壌管理技術の考え方と普及状況を把握した上で、有機質資材等の連用に伴う土壌肥沃度の変動把握、有機性廃 棄物の堆肥化と品質評価、有機質資材を活用した環境保全的肥培管理技術、土壌中での窒素動態に関与する微生物要因とその評価法、有機質資材連用が窒素溶脱 に及ぼす影響の解析とモニタリング手法など最近の研究成果と技術等を収得し、生産現場における指導に役立てることが重要である。
月日 | 時間 | 研修科目 | 内容 | 方法 | 講師等 |
---|---|---|---|---|---|
10月
6日 月曜日 |
11時00分 | 集合 | |||
11時30分~ 12時00分 |
開講式 | ||||
13時00分~ 17時00分 |
環境保全型施肥・土壌管理技術の理論と実態 | 環境保全型施肥・土壌管理技術の考え方並びに普及状況と問題点 | 講義 |
土壌肥料部長 原田靖生 |
|
基準点調査データベースの活用 | 基準点調査データベースを活用した各種資材の長期連用による土壌肥沃度の変動解析 | 講義 |
土壌診断研究室長 草場敬 |
||
10月
7日 火曜日 |
9時00分~ 12時00分 |
有機性廃棄物の堆肥化並びに品質評価 | 家畜ふんを中心とした各種有機性廃棄物の適正な堆肥化技術及び品質評価技術 | 講義 |
土壌肥料部長 原田靖生 |
有機質資材を用いた肥培管理 | 有機物等養分の総合的管理に基づく露地野菜の環境保全型肥培管理技術 | 講義 |
土壌診断研究室主任研究官 三浦憲蔵 |
||
13時00分~ 17時00分 |
有機質資材施用における微量元素の動態 | 有機質資材連用に伴う重金属等の土壌中での動態並びに作物による吸収 | 講義 |
資材利用研究室長 木村武 |
|
畑地土壌の窒素動態に及ぼす微生物要因の影響 | 有機物施用畑での無機化・有機化・脱窒等窒素動態に関与する微生物要因と評価法 | 講義 |
土壌生物研究室長 西尾隆 |
||
10月
8日 水曜日 |
9時00分~ 12時00分 |
畑地下層土における水移動と肥料成分の動態 | 有機質資材の連用が畑下層土での窒素溶脱に及ぼす影響の解析とモニタリング手法 | 講義 |
水質保全研究室主任研究官 前田守弘 |
意見交換会 | 課題に対する意見交換等 | 討議 |