Postweaning multisystemic wasting syndrome
病気の概要
| 別名 | |
| 原因 | 豚サーコウイルス |
| 疫学 | 主に5～12週齢の育成豚に発生する。育成豚の死亡率の上昇。 |
| 症状 | 増体量の減少、削痩、被毛粗剛、呼吸困難、時に下痢、皮膚蒼白など。 |
| 肉眼所見 | 皮膚蒼白、削痩、全身のリンパ節の腫大、黄疸など。 |
| 組織所見 | 1) リンパ節におけるリンパ球の減少、濾胞の消失あるいは不明瞭化、組織球の増生とその細胞質における大小滴状好塩基性細胞質内封入体の形成。ただし、リンパ系組織以外では封入体形成は稀であり、リンパ系組織でも感染極期を過ぎると封入体は観察されず、多核巨細胞の形成を伴った組織球浸潤が主病変となる。 2) その他、間質性肺炎、間質性腎炎、壊死性肝炎、多臓器における血管周囲炎が観察されることがある。病変の特徴は肉芽腫性であることで、組織球浸潤と多核巨細胞の形成を伴う。 |
病理組織像 Histopathology
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リンパ節、豚(病理診断No.20293)、(原図:播谷 亮) リンパ濾胞におけるリンパ球減少と組織球の増数。組織球にはブドウの房を想起させる大小滴状好塩基性細胞質内封入体が観察される。 HE染色、x400 |
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リンパ節、豚(病理診断No.20293)、(原図:播谷 亮) 上の写真の部位の高拡大像。組織球における大小滴状好塩基性細胞質内封入体の形成。 HE染色、x1000 |
免疫染色像 Immunohistochemistry
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リンパ節、豚(病理診断No.20293)、(原図:播谷 亮) 組織球の細胞質内封入体に一致して陽性反応が観察される。 ビオチン化PMWS豚IgGを用いた免疫染色、x400 |
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リンパ節、豚(病理診断No.20293)、(原図:播谷 亮) 上の写真の部位の高拡大像。 ビオチン化PMWS豚IgGを用いた免疫染色、x1000 |
電子顕微鏡像 Electronmicroscopy
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リンパ節、豚(七戸No.3465)、(原図:播谷 亮) 封入体は、サーコウイルス粒子が縄状ないし結晶状に配列した部分と、無構造な部分とからなる。 透過型電子顕微鏡像、x54,000 |