果樹茶業研究部門

果肉まで赤いウメ「露茜」

ウメは古くから梅干しや梅酒などの加工食品の原料として広く利用されています。ウメの更なる消費の拡大のためには品種の開発が重要となっています。
農研機構では、果皮・果肉が赤く、赤い梅酒・梅ジュース(糖抽出果汁)ができるウメ品種「露茜」を育成しました。

「露茜」ってどんなウメ?

ウメと近縁の赤肉のニホンスモモに、ウメを交雑して育成された種間雑種です。果実の特徴や利用のされ方がウメに近いため、うめとして品種登録されました。一般的なウメと同様に生食には適さず、加工して利用します。

露茜(つゆあかね)、笠原巴旦杏(かさはらはたんきょう)、ウメ「養青梅(ようせいうめ)

「露茜」の特徴

育成地(茨城県つくば市)での収穫期は、主要品種で晩生の「南高」より2~3週間ほど遅い7月中旬になります。果実は50~70gとウメとしては大きく、核(種)が小さいため、果肉割合が高いです。果皮はほぼ全面に赤く着色し、果肉も成熟に伴って赤色に着色し、梅酒や梅ジュース、梅ジャムに加工すると、きれいな赤色になります。

果実 断面 左:ジュース、右:梅酒

赤いウメの仲間たち

「露茜」と同様に赤い梅酒・梅ジュースづくりに利用できる品種として「李梅」、「紅の舞」、「パープルクィーン」および「ミスなでしこ」があります。「李梅」は和歌山県で発見され、ニホンスモモとウメの自然雑種による品種と考えられます。群馬県育成の「紅の舞」は、「露茜」と同様にニホンスモモとウメとの交雑によって育成された品種です。「李梅」、「紅の舞」、「露茜」は果皮と果肉も赤く着色します。和歌山県で育成された「パープルクィーン」と「ミスなでしこ」は、主に果皮が赤く着色するウメ品種です。