果樹茶業研究部門

加工について

一般的にウメを利用してジャムを作る場合には、酸が多いために砂糖を大量に加える必要があります。「露茜」は一般的なウメと比較して酸含量が少ないため、加える砂糖を少なくすることが出来ます。一方、酸の少なさは保存性の悪さにもつながるため、梅ジュースを作る時には、、酸の多いウメと合わせて加工する、酢を加える、低温で貯蔵するなどのカビよけ対策が必要です。

「露茜」を用いた梅干しは 、果肉が粗くざらつき、えぐみが残ることもあるなど、「南高」など一般的なウメのものと比べて品質が劣ります。

「露茜」を原料とした加工製品も各地で製造されており、梅酒は、福島県、茨城県、愛知県、和歌山県、徳島県、熊本県の酒造メーカーで商品化されています。梅シロップ(ジュース用)は茨城県、和歌山県で、梅ジャムは和歌山県、宮崎県で商品化されています。また、東京のフレンチレストランでもパート・ド・フリュイ(スイーツ)にも利用されています。

各地の梅酒 梅シロップ 露茜のパート・ド・フリュイ
カカオのポ・ド・クレーム (KIKI提供)