畜産研究部門

乳製品開発ユニット

ギャバ高生産乳酸菌を活用した高ギャバ含量チーズ

乳製品や肉、卵などの畜産物は、いまでは日本人の食生活に欠かせない食品となっており、なかでもチーズと発酵乳の消費量は年々増加しています。しかし一方で、海外との厳しい競争にさらされるため、国産乳製品はさらなる品質向上が求められています。

チーズや発酵乳等の発酵乳製品の製造には、乳酸菌が生産する乳酸等の有機酸やタンパク質分解能が必要不可欠であり、これら発酵特性が乳製品の風味やテクスチャー等の品質に大きく関わります。また、乳酸菌には多くの種類が存在し、各々の菌株によって発酵特性が異なることから、製品の多様化にも深く関係します。さらに、機能が未解明な部分も多く、乳酸菌の新しい特性を解明し乳製品へ応用することにより、製品に特徴を付与することができます。

私たちは、日本独自の有用乳酸菌の探索とその利用技術開発、および国産天然素材の活用により製品に独自性を付与することを目的としています。すなわち、乳酸菌のゲノムや遺伝子応答、代謝産物に関する基盤研究を行い、それらを基に熟成や抗酸化物質等に関わる乳酸菌の代謝制御技術を開発するとともに、乳酸菌の代謝活性(酵素活性、遺伝子発現、生残性)や代謝産物に影響し、乳製品の品質向上につながる国産天然素材を探索し、これら乳酸菌や国産資源を活用する高付加価値乳製品生産技術の開発に取り組んでいます。


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