品種詳細

モミロマン

水稲新品種「モミロマン」は温暖地東部での出穂期が中生の晩に属する粳種である。玄米収量が多く飼料米として期待できる。また、黄熟期のTDN収量も高い。直播栽培にも適し、関東以西向け飼料米・稲発酵粗飼料向け品種として期待できる。

主要特性

「モミロマン」は収量性の向上を目標として国際稲研究所の育成系統「IR65598-112-2」を一回親とし、多収の「西海203号」を戻し交配して育成された飼料米・飼料イネ向け系統である。

  • 出穂期は「日本晴」より2日程度早く、関東平坦部では"中生の晩"に属する。黄熟期は「日本晴」並で、成熟期は12日程遅い。
  • 稈長は「日本晴」並みで、穂数は少なく、草型は"極穂重型"である。芒はなく、ふ先色は黄白~黄である。
  • 精玄米重は、移植栽培・直播栽培とも「タカナリ」より4~9%多収で、屑米を含む粗玄米重は「日本晴」より35~40%高く、「タカナリ」より8~15%高い子実多収系統である(直播のデータは略)。
  • 黄熟期の株全重によるTDN収量は1.10t/10aで、「日本晴」より8%、「タカナリ」より10%多収である。
  • 耐倒伏性は"極強"で直播栽培にも適する。
  • いもち病真性抵抗性遺伝子型は不明で、葉いもち・穂いもち圃場抵抗性も不明である。白葉枯病抵抗性は"弱"で、縞葉枯病には"罹病性"である。穂発芽性は"やや易"である。
  • 玄米の腹白、心白、乳白が著しく多く、玄米品質は著しく劣る。米飯の粘りは少なく、硬いく、食味の総合評価は"下中"である。
  • 著しく不良な玄米品質と米飯食味で一般食用米とは明らかな識別性を備える。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
22305
(2008年3月17日)
2008年7月11日 19905
(2010年9月22日)
25年
(満了日:2035年9月22日)
交配組み合わせ 旧系統名
西海203号*3//IR65598-112-2/西海203号 関東飼226号