プレスリリース
(お知らせ) WAGRIに対応した露地野菜の生育予測APIの試験利用登録を開始
- 「NARO生育・収量予測ツール」で露地野菜6品目の生育予測が可能に -
ポイント
- 農業データ連携基盤"WAGRI1)"を通じて利用できる「NARO生育・収量予測ツール」に露地野菜6品目、キャベツ、レタス、ブロッコリー、ホウレンソウ、タマネギ、葉ネギの生育予測API2)を追加し、公開しました。
- 本APIの試験利用の登録を、2023年1月10日(火曜日)に開始します。
- 試験利用の登録から1年間は、WAGRI会員としての利用料のみで、本APIを無料で利用できます。
概要
農研機構では、「農業データ連携基盤"WAGRI"」を通じて利用できるWeb-API「NARO生育・収量予測ツール」を開発し、施設野菜3品目の生育予測APIを提供しています。
このたび、露地野菜6品目について高精度な生育予測データの提供を可能にするため、開発した品目ごとの生育モデルのプログラムを、生育予測APIとして「NARO生育・収量予測ツール」に実装しました。
本APIは、WAGRIにすでに実装されている「NARO生育・収量予測ツール」に対応品目のラインナップを追加するものです。実装済みの施設野菜3品目トマト、パプリカ、キュウリに加えて、露地野菜の主要な6品目であるキャベツ、レタス、ブロッコリー、ホウレンソウ、タマネギ、葉ネギを選択できるようになりました。
本APIは主に栽培管理システム等の開発や運用を行うICTベンダー向けに提供します。気象データに基づいた露地野菜の高精度な生育予測情報を取得できるようになります。
今後、対応品目を順次拡大していく予定です。
「NARO生育・収量予測ツール」における露地野菜6品目の生育予測APIについて、2023年1月10日(火曜日)に試験利用の登録を開始します。試験利用の登録から1年間は、WAGRIの有料の利用会員登録をしていただくことで、本APIを無料で利用することができます。なお、1年後以降に本APIを継続利用される場合は別途有料となります。
関連情報
WAGRI-生育予測APIウェブページ: https://wagri.naro.go.jp/api_category/growth/
予算 : 運営費交付金、農水省 国際競争力強化技術開発プロジェクト(2021-2022)
特許 : 特開2021-179983「生育状態予測方法及び生育状態予測プログラム、並びに情報処理装置」、特開2022-93884「生育状態予測方法及び生育状態予測プログラム」、特開2022-122822「タマネギの収穫情報予測方法及びタマネギの収穫情報予測プログラム」
問い合わせ先など
研究担当者 :
農研機構野菜花き研究部門 露地生産システム研究領域
グループ長 佐藤 文生、グループ長 菅原 幸治、
上級研究員 斎藤 岳士
農研機構東北農業研究センター 畑作園芸研究領域
グループ長 室 崇人、主任研究員 木下 貴文、
主任研究員 山本 岳彦
農研機構九州沖縄農業研究センター 暖地畑作物野菜研究領域
グループ長 石井 孝典、研究員 鎌田 えりか
広報担当者 :
農研機構野菜花き研究部門 研究推進室川勝 恭子
詳細情報
露地野菜の生育予測APIの特徴
農研機構では、施設野菜品目のトマト、パプリカ、キュウリについて、生育・収量を予測するためのWeb APIを開発しており、WAGRIに実装された「NARO生育・収量予測ツール」として先行して生育予測データの提供を行っています。
このたび実装しました、露地野菜の生育予測APIは、「NARO生育・収量予測ツール」に対応品目のラインナップを追加するものです。露地野菜の主要な6品目である、キャベツ、レタス、ブロッコリー、ホウレンソウ、タマネギ、葉ネギを選択できます(図1)。
栽培管理システム等の開発や運用を行うICTベンダーは、本APIを利用することで生育予測の機能を自社のシステムに組み込めるようになります。また、民間企業や法人等は、本APIが提供するデータに対応した栽培管理システム等を利用することで、前述の6品目について全国どこでも、生育予測が行えるようになります。さらに、ほ場作付計画の策定や取引先への出荷予測情報の提供などが実現可能になります。
本APIについての概要、利用方法、連絡先など詳しくは、WAGRIウェブサイト内のこちらのページをご参照ください。試験利用を希望される方は、問い合わせ先<YPT3-roji@ml.affrc.go.jp>にご連絡ください。
用語の解説
参考図