ポイント
- たくあん漬に適した「悠白」とおろし・つま等の生食加工や切り干しに適した「サラホワイト」を育成しました。
- いずれも臭気や黄変の元となる成分 (4MTB-GSL) を含まないことから、今までに無いフレッシュ感のある大根加工品を製造することが可能です。
概要
- 農研機構と渡辺農事株式会社は、加工業務用ダイコンとしてたくあん原料に適した品種「悠白 (ゆうはく) 」とおろしやつま等の生食加工や切り干しに適した品種「サラホワイト」を育成しました。
- 両品種ともに、ダイコンの辛味成分の前駆体でもあり臭気や黄変の元となる4-メチルチオ-3-ブテニルグルコシノレート (4MTB-GSL) を含まない、初めての実用品種です。
- 「悠白」を用いて製造したたくあん漬では臭気が生じないため、冷蔵庫内での保存時や、たくあん漬を添えた弁当を電子レンジで加熱した際に臭いが気になりません。
また、「サラホワイト」を原料とした大根おろしでは、製造後一年間冷凍貯蔵しても臭気や黄変が生じず、辛味やフレッシュ感が残存します。 - 「悠白」は秋播き秋冬どり、「サラホワイト」は秋播き冬どりの作型に適応します。
種子は平成28年夏季より販売される見込みです。
「悠白」の根の形状 (左)
右は一般的な漬物用品種「秋まさり2号」
「サラホワイト」の根の形状 (左)
右は一般的な青首品種「耐病総太り」
予算
農林水産省「農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業」(2014~2017年度) ・運営費交付金