九州沖縄経済圏SFCプロジェクト

ミニマムヒーティングを活用した水産加工品等の長期保存技術の開発

1. 背景・課題

我が国の伝統的な和食の一つである蒲鉾などの魚肉すり身加工品は、国内消費が低迷している一方、海外ではカニカマをはじめとして消費が伸びています。九州各地では高品質なすり身加工品が製造されており、中国や東南アジアへの輸出が期待されています。しかし、すり身加工品は10°C以下の保存が必須であり、賞味期限も2週間程度と短いことが海外輸出のネックとなっています。

2. 目標・事業化に向けた取組、技術によって想定されるビジネスモデル

本技術開発では、交流電界を利用したミニマムヒーティングプロセスをすり身加工品に応用することにより、品質を落とさずにレトルト加熱並みの殺菌を行い、常温長期保存可能なすり身加工品の製造を可能にします。これにより輸出入の障壁が取り除かれ、高品質なすり身加工品の海外輸出を促進します。

3. プロジェクトに参画する関係者

農研機構食品研究部門、長崎大学水産学部、まるなか本舗(株)

4. プロジェクトに関する写真

ミニマムヒーティングプロセス殺菌装置
焼き蒲鉾の殺菌処理後の外観