畜5G2:(有)トールファームほか(広島県庄原市)

実証品目: WCS、トウモロコシ | 実証頭数: 搾乳牛 170頭 育成牛 80頭

実証課題名
庄原市におけるスマート農業技術を活用した持続可能な地域資源循環型農業
構成員
広島大学、(有)トールファーム、(株)vegeta、(株)夢創、(株)Co-de、(株)庄原市農林振興公社、JA西日本くみあい飼料(株)、(一社)広島県畜産協会、ピコシステム(株)、ヤンマーアグリジャパン(株)中四国支社、全農広島県本部、広島県酪農業協同組合、広島県北部農業技術指導所、広島県北部畜産事務所、広島県立総合技術研究所畜産技術研究センター、庄原市、広島県立庄原実業高等学校、JAひろしま庄原地区本部

背景・課題

  • 輸入飼料の高騰が酪農経営体の経営を圧迫しており、輸入飼料に依存しない地域内での自給飼料生産体制の構築が急がれる。増産の要請を受けた耕種農家が保有している農業機械では、これ以上の増産は困難であるため、スマート農機の導入により作業効率を向上し生産規模の拡大を図る。また、収穫物の増加により従来の人による管理から、ICT 機器(RFID)を活用したトレーサビリティシステムを構築することによって、安定した流通体制を作る。

青刈りとうもろこしの収穫

本実証プロジェクトにかける想い

 高齢化が進み労働力が不足する地域では、水管理の手間がかからず大幅な労力削減となる青刈りとうもろこし栽培が適しているが、収穫・調製に大型で高額なスマート農機が必要であるため、地域連携でコントラクターや大規模農家が作業を請け負うことで、地域全体の耕種農家の収入増が見込め、畜産農家の飼料費を抑え所得向上につながる。また、稲WCS も同様に、収穫作業の委託ができれば栽培に取り組む生産者の増加が期待できる。この際にRFID によるサイレージ管理によって、収穫物を効率的かつトレーサブルに管理でき、生産者、収穫地、収穫量、受託作業者などのデータから納品、請求などの会計データに応用できる。小規模農家の生産物を収穫代行するとき、比較的単価の高いサイレージ数の管理ができることは重要である。
 庄原市では和牛用TMR センター等で使用するWCS 用稲の需要に供給が追い付いていないことから、具体的な需要動向を踏まえ、担い手を中心に高品質なWCS 用稲の生産と共に作付面積の拡大を図っている。また、庄原市農林振興公社がスマート農業技術の導入で収穫作業の受託を行っており、この実証成果を元に今後も中心的な役割を担う。

目標

  • 畜産農家の輸入飼料使用量(乾物あたり)を40%削減、飼料コストの18% 削減
  • 耕種農家の稲WCS収穫・調製作業時間の10% 削減、青刈りとうもろこしサイレージ施肥・播種・収穫・調製作業時間の12.5%削減

実証する技術体系の概要

問い合わせ先

実証代表

広島大学 杉野利久 TEL:082-424-7956

視察等の受入について

(株)Co-de スマート農業推進室  e-mail: