品種詳細

せんしん

この品種は萎縮病抵抗性の「大島桑」を素材とし、暖地における機械収穫向きとして育成されました。しかし、品種登録後の栽培成績から、強い萎縮病抵抗性を示すだけでなく、多様な栽培体系にも適応でき、さらに広い地域で栽培可能であることが明らかになりました。このため、桑栽培について初心者の方にもお勧めできる品種です。

主要特性

  • 枝条数は中程度で、やや展開する姿勢ですが、耐倒伏性を有しています。
  • 葉は縦長の大型で欠刻はなく、濃い緑色を呈しているため、迫力のある外観です。
  • 縮葉細菌病には強、裏うどんこ病にはやや弱ですが、萎縮病に関しては既存の実用的品種の中では最も強いことが注目されます。
  • 密植及び普通植、春秋兼用及び夏秋専用、稚蚕用及び壮蚕用のいずれにも適します。樹勢が強く、機械収穫にも向いています。桑茶用としても実績があります。
  • 関東から九州までの広い地域に適応し、樹勢強健で栽培が容易なうえに汎用性も高い優れた品種です。

育成担当者

岩田益、樋田仁蔵、山本賢、市橋隆壽、内田満、水本文洋、町井博明、小山朗夫、山ノ内宏昭、長沼計作

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
10835
(1998年4月 8日)
1999年4月21日 10056
(2002年3月25日)
25年
(満了日:2027年3月25日)
交配組み合わせ 旧系統名
九68-52(No.3118×国桑第21号)× 大島桑 九78-40