品種詳細

あやのぼり

この品種は「わせみどり」を種子親、「はやてさかり」にコルヒチン処理を行って得られた4倍体系統を花粉親とした交配により育成されました。温暖地にも適応できる初の3倍体品種になります。従来の3倍体品種の特長である多収性を維持しつつ、萎縮病抵抗性、葉の硬化が早いことなどの弱点について改善されています。

主要特性

  • 枝条数は「しんいちのせ」と大差ないですが、伸長は良好なうえに、葉は幅広で大型の4裂葉で、節間長も短めであるため、繁茂感が強い外観です。
  • 収葉量は春蚕期及び夏秋蚕期ともに「しんいちのせ」より多く、土地生産性の向上が期待できます。春秋兼用及び夏秋専用のいずれの収穫体系にも適します。
  • 耐寒性は中程度であり、温暖地向きの品種となります。関東から九州までの広い地域で栽培できます。
  • 耐萎縮病性については従来の3倍体品種と比較してかなり改善されていますが、抵抗性品種のレベルまでは達していないため、本病の多発地では導入を見合わせてください。
  • 晩秋蚕期の葉の硬化についても、3倍体としては遅くなっており、年間を通じて良質な桑葉の生産が可能です。

育成担当者

小山明夫、町井博明、山ノ内宏昭、長沼計作、樋田仁蔵、横山忠治、遊佐富士雄、早坂七郎

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
17333
(2004年8月16日)
2005年6月23日 14676
(2007年1月22日)
30年
(満了日:2037年1月22日)
交配組み合わせ 旧系統名
わせみどり × はやてさかり4倍体 東90-11