品種詳細
かんきつ中間母本農7号
カンキツ属とカラタチ属の属間雑種「H・FD-1」と「晩白柚」との雑種であるブンタンタイプの「かんきつ中間母本農7号」は、カンキツトリステザウイルス(CTV)に免疫性です。単胚性のため交雑実生の獲得が容易で CTV免疫性の新品種育成に有効な中間母本です。
主要特性
- 「かんきつ中間母本農7号」は1994年(平成6年)に果樹試験場興津支場(現 果樹研究所カンキツ研究部興津)おいて、CTV免疫性の 属間雑種「H・FD-1」(「ハッサク」×「ヒリュウ」)に大果で酸含量が比較的少ない「晩白柚」を交雑して育成した雑種です。
- 「かんきつ中間母本農7号」は樹勢が強くやや直立性で、かいよう病にはやや罹病性です。花粉稔性率が90%以上あり高く、結実性は良好。果実は 350g位で球形、小型のブンタンタイプです。果皮は黄色で厚さ12mm程度、11月中旬頃に完全着色します。果肉は黄白色で比較的軟かく、果皮、果肉、 果汁ともにほとんどカラタチ臭がありません。果汁のクエン酸含量は3%程度あり酸味が強いです。苦味はありません。含核数は平均40粒程度で、種子は単胚性です。成熟期 は1月上旬頃と考えられます(表1、図1)。
- CTVを保毒する「今村温州」に高接ぎした「かんきつ中間母本農7号」と「RP-94」の樹について、高接ぎから90か月後までのエライザ検定でCTVの感染は確認されていません (表2)。 また、「かんきつ中間母本農7号」でも接種から13か月の間の2回の検定でいずれの分離株についても検出されていません。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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17325 (2004年8月11日) |
2005年6月23日 | 16771 (2008年3月18日) |
30年 (満了日:2038年3月18日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
H・FDー1(ハツサク×ヒリュウ)×晩白柚 |
栽培適地
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育成担当者
吉田俊雄、根角博久、野々村睦子、吉岡照高、中嶋直子、國賀 武、瀧下文孝