品種詳細

サニールージュ

「サニールージュ」は「ピオーネ」に「レッドパール」を交雑して育成した4倍体の早生系統です。安定した結実と収量及び平均5gの無核の果粒を得るために2回のジベレリン処理を行う必要があります。

主要特性

  • 樹勢は中程度で、「巨峰」と同様の防除を行えば、めだった病害の発生は認められていません。
  • 花振るい性が強く、巨峰と同様の管理を行っても有核果粒はほとんど得られず、無核果粒が結実します。満開4~5日後と10~13日後にジベレリン(GA3)25ppm処理を行うと、無核果粒の結実が大きく向上し、商品性のある果粒の密着した種無しブドウ果房が安定して得られます。
  • 早生ブドウであり、ジベレリン処理果房の収穫期は、露地では「デラウェア」と「巨峰」の中間です(表1及び2)。 また、300g程度の円筒形の果房、「デラウェア」よりも大きい5g程度の無核果粒が得られ、果粒形は短楕円です。
  • 果皮の色は赤褐色で着色は安定しており、果皮のはく皮の難易は「巨峰」と同程度の「中」です。裂果性は無いかあるいは極めて小さいです。
  • 果肉特性は「巨峰」にやや近い「中間」です。糖度は「デラウェア」なみに高く、酸は「巨峰」なみです。香気はフォクシー香です。

サニールージュ_特性

サニールージュ_果実

図1 「サニールージュ」の果実

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間

(1997年4月11日)
1999年3月18日 8561
(2000年12月22日)
25年
(満了日:2025年12月22日)
交配組み合わせ 旧系統名
ピオーネ×レッドパール ブドウ安芸津18号

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:ぶどう農林15号

登録年月日:1997年8月1日

育成担当者

山根弘康、山田昌彦、栗原昭夫、吉永勝一、平川信之、永田賢嗣、佐藤明彦、岩波 宏、松本亮司、角 利昭、平林利郎、小澤俊治、角谷真奈美、中島育子

発表論文

J. Japan. Soc. Hort. Sci. 67 suppl.1,p.67(1998) : 'SUNNY ROUGE' a NEW EaRLY-RIPENING OF SEEDLESS GRaPE.

果樹研究所研究報告 2号, p.33-42(2003-03) : ブドウ新品種'サニールージュ'