品種詳細
ナツユウ
2番草の再生が穏やかな早生のアカクローバ「ナツユウ」は、越冬性および永続性に優れるため、北海道一円を栽培適地として、チモシーの早生から中生品種との混播栽培を中心に、競合力の小さな品種として利用できる。
主要特性
- 開花始日は「ホクセキ」並であり、早生に属する。「ホクセキ」に比べ2番草の開花程度がやや小さい。「クラノ」より開花程度は大きい。
- 耐寒性特性検定の結果は、「ホクセキ」を「中」として「やや強」である。萌芽良否、早春草勢は「ホクセキ」並かやや優れ、「クラノ」より優れる。以上より、越冬性は「ホクセキ」、「クラノ」より優れる。
- 永続性は、「ホクセキ」並で、「クラノ」より優れる。
- 混播試験におけるチモシーの収量とマメ科率から判断して、チモシーに対する競合力は「ホクセキ」より小さく、「クラノ」より大きい。チモシー主体の管理を目的とした場合、「ホクセキ」に比べ、チモシー収量が高く、マメ科率は低く推移するため、混播適性は「ホクセキ」より優れる。
- うどんこ病には「ホクセキ」よりやや強く、「クラノ」より強い。菌核病には「ホクセキ」並かやや強く、黒葉枯病には「ホクセキ」並かやや弱い。その他の病害は「ホクセキ」並である。
- 単播試験における合計乾物収量は「ホクセキ」比108であり、混播試験では99である。収量性は「ホクセキ」並である。「クラノ」との比較では収量性はやや高い。
- 飼料成分は「ホクセキ」並である。
- 2ヶ年平均の採種量は、「ホクセキ」26.2kg/10aに対し、24.6kg/10aであり、採種性は「ホクセキ」並である。
- 「ホクセキ」に比べ、混播適性と越冬性に優れ、「クラノ」に比べ、越冬性、永続性および収量性に優れる。既存のアカクローバ早生品種の中では競合力が小さく、チモシー主体の管理を行うのに有利である。
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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14077 (2001年11月16日) |
2002年3月22日 | 12308 (2004年11月 8日) |
20年 (満了日:2024年11月 8日) |
交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
母系選抜による4母系から構成された品種 | 北海9号 |
栽培適地
北海道一円