品種詳細

イタリアンライグラス中間母本農2号

「イタリアンライグラス中間母本農2号」は、DNAマーカーを用いて特定された冠さび病抵抗性主働遺伝子LmPc3 をホモに持つ。冠さび病抵抗性が極強であり、遺伝子頻度が100%であるため、交雑次代が全て抵抗性になり、抵抗性を付与する効果が高い。

主要特性

「イタリアンライグラス中間母本農2号」は、冠さび病抵抗性主働遺伝子LmPc3 をホモに持つイタリアンライグラス系統である。LmPc3 は、AFLPおよびSSRなどのDNAマーカーを用いた連鎖解析により、ライグラスの第7連鎖群(LG7)に位置づけられる。

冠さび病抵抗性個体と感受性個体との間で7組み合わせの単交雑を行い、次代が抵抗性:感受性=1:1に分離する組み合わせの1つ(「山育130号」×「ワセアオバ」)を、連鎖解析集団として選抜した。この集団に含まれる抵抗性の4個体間で交配を行い、次代について「ワセアオバ」の感受性個体を検定親とした後代検定を行った。その結果、検定交雑次代が全て抵抗性となったためにLmPc3 をホモに持つと判断された3個体間で交配を行い、「イタリアンライグラス中間母本農2号」が育成された。

  • 「イタリアンライグラス中間母本農2号」は、冠さび病抵抗性が極強である。幼苗接種検定において、「ニオウダチ」および「はたあおば」は100%近い個体が感受性を示すが、「イタリアンライグラス中間母本農2号」は100%の個体が抵抗性を示す。
  • 抵抗性主働遺伝子をホモに持つため、「イタリアンライグラス中間母本農2号」と感受性個体との交雑次代も100%の個体が抵抗性を示す。
  • 2倍体で、出穂始日は「ニオウダチ」より7日程度遅く、早生の晩である。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
21623
(2007年10月30日)
2008年2月19日 18092
(2009年3月19日)
25年
(満了日:2034年3月19日)
交配組み合わせ 旧系統名
- Hm3Pc