品種詳細

えさじまん

「えさじまん」は、既存品種に比べて糖(WSC)含量が3ポイント高く、TDN収量が9%多い中生新品種です。すじ葉枯病抵抗性に優れ、北海道と北東北において越冬性および収量性が安定しています。採草および採草放牧兼用で利用できます。

主要特性

  • 出穂始日は、「ハルジマン」と同日の6月2日で、早晩性は「中生の晩」である。
  • 3箇年合計乾物収量は、全場所平均では「ハルジマン」比104%でやや多収である。
  • 場所別では天北(道北)および北農研と長沼(道央)において多収である。番草別収量では、1番草が「ハルジマン」並み、2および3番草がやや多収である。
  • 糖(WSC)含量は、場所および年間を通して「ハルジマン」より約3ポイント高い。
  • 繊維成分含量(ADF、NDF)は、「ハルジマン」より低く、乾物消失率は「ハルジマン」より高い。
  • 推定TDN含量は、「ハルジマン」より約2ポイント高く、TDN収量は「ハルジマン」比109%と多収である。サイレージ発酵品質は、Vスコアが「ハルジマン」より高い。
  • 越冬性と早春の草勢は、「ハルジマン」よりやや優れる。
  • すじ葉枯病罹病程度は、「ハルジマン」より低い。すじ葉枯病に対する耐病性は、「ハルジマン」より優れる。
  • アカクローバ混播およびアルファルファ混播における乾物収量(イネ科とマメ科合計)は「ハルジマン」並みであるが、いずれもマメ科率は適正な値(30%程度)に近くイネ科収量が多い。
  • 放牧における利用率は「ハルジマン」よりやや高く、実規模試験における採食量と放牧回数が多いことから、放牧適性は「ハルジマン」より優れる。
出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
30376
(2015年8月11日)
2015年11月27日 25796
(2017年3月15日)
25年
(満了日:2042年3月15日)
交配組み合わせ 旧系統名
母系選抜法により育成。構成は9母系22栄養系。
優良栄養系から高糖含量栄養系を選抜し、
糖含量による選抜を2世代行い、
高糖含量9母系22個体を選抜・多交配した。
北海30号