品種詳細
わせじまん
寒地・寒冷地向けのオーチャードグラスの新品種。多収で、WSC(水溶性炭水化物)含量の高い早生品種である。採草利用を主体にして、放牧利用および採草放牧兼用にも利用できる。
主要特性
- 出穂始日は「はるねみどり」と同日で、早晩性は"早生"である。
- 3か年合計乾物収量は、北海道および東北地域の平均で、両地域とも「はるねみどり」比105と多収である。
- WSC含量は、場所および年間をとおして「はるねみどり」より1.8ポイント高い。東北地域で供試した5品種の中でWSC含量が最も高い。可消化養分総量(TDN)は、「はるねみどり」より1.7ポイント高い。サイレージ発酵品質ではVスコアが、「はるねみどり」より6.7ポイント高い。
- 越冬性は、「はるねみどり」並みである。耐寒性は、"やや強~強"で「はるねみどり」よりやや優れ、雪腐病に対する耐病性は"強"で、「はるねみどり」と同程度である。
- すじ葉枯病および雲形病に対する耐病性は、「はるねみどり」よりやや優れ、黒さび病に対する耐病性は、「はるねみどり」より優れる。
- 草丈は、年間をとおして「はるねみどり」より高い。東北地域での倒伏程度は「はるねみどり」よりやや高い。
- アカクローバ混播における乾物収量(イネ科とマメ科合計)は「はるねみどり」よりやや少ない。アルファルファ混播とシロクローバ混播では多収である。
- 放牧を想定した多回刈と採草放牧兼用利用における乾物収量は、「はるねみどり」並みである。
- 採種量は、「はるねみどり」よりやや少ない。
栽培適地
寒地・寒冷地(年平均気温12°C以下の地域)
出願番号 (出願日) |
公表日 | 登録番号 (登録日) |
育成者権の存続期間 |
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35190 (2021年1月19日) |
2021年6月29日 |
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交配組み合わせ | 旧系統名 | ||
東北8号OG |