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【参加無料】第69回日本シルク学会研究発表会シンポジウムのご案内

情報公開日:2022年10月 7日 (金曜日)

シルクの探求と利用革新を目指す国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)と、シルクの相互理解と普及を目指す日本シルク学会の共催によるシンポジウムを開催します。本シンポジウムでは、国際的権威のあるルイ・パスツール賞を9月に受賞された信州大学繊維学部玉田靖教授(日本シルク学会会長)にご講演いただきます。シルク素材開発研究の第一線でご活躍されてきた玉田教授のご講演を是非お見逃しなく。

開催日時

令和4年11月24日(木曜日)15時40分~16時50分(開場:15時30分)

開催場所

会場 : 文部科学省研究交流センター(茨城県つくば市竹園2-20-5)
参加費 : 無料

プログラム

演題 : 『シルクとは何か?医療素材の観点から』
講演者 : 玉田 靖 教授 (信州大学繊維学部)

参集範囲

カイコ・シルクに興味のある方、企業の方、学生、一般 (参加無料)

お問い合わせ

農研機構 生物機能利用研究部門 実行委員会事務局
E-mail: 69taikai(アットマーク)jssst.org ※(アットマーク)は@に置き換えてください。

ご講演内容

「なぜ、シルクなの? シルクである必要はあるの?」 これは、シルクの新たな用途での可能性、特に医療分野での利用可能性を提示する時に度々受ける質問です。さしあたっての回答は「古くから外科手術用の縫合糸として使用されてきた実績があり、生体安全性に優れているから」としています。確かに生体安全性という性質は医療用材料では必須と思われます。しかし、生体安全性に優れた材料は合成高分子などにもあります。「シルクでなければならない、あるいはシルクだからこそできる」という特質がなければシルクの必要理由にはなりません。 2000年以降、シルクを医療用材料(特に再生医療用の細胞足場材料)に使うことを目的とした多くの論文が出ています。創傷治癒や組織再生にシルク材料が有効に働くという報告もあり、こうした成果がシルクを医療用材料に使用する理由を合理化してくれました。しかし、なぜシルクにそのような効果が発現できるのか? そのメカニズムについては、まだ十分に理解されていません。医療用材料として本当に安心して利用するためにはメカニズム解明が重要です。このメカニズム解明がシルクにしかない、他の材料にはない特異性を示すことになります。本シンポジウムでは、シルクの医療分野での展開の現状と、医療用材料としてのシルクの特徴、およびそのメカニズム解明のための試みについてお話しします。