開催要領
1.開催趣旨
食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現させるための政策方針として策定された「みどりの食料システム戦略」を踏まえ、畜産分野では持続的な畜産物生産への転換を図っていくため、その課題解決に向けた取り組みのひとつとして国産飼料の生産・利用の推進があげられている。 昨今、国産濃厚飼料として、水田を生産基盤とする子実トウモロコシ栽培が広がりつつあるが、特に本州以南の温暖地、暖地では台風等の気象要因のほか、虫害による影響が懸念される。本年5月より、適用作物に飼料用とうもろこし(子実)を追加した登録農薬が使用可能となり、主要害虫であるアワノメイガや令和元年にわが国で初確認されたツマジロクサヨトウといった飛来性害虫等に対する効果的な薬剤防除が期待されている。そこで、本研究会では飼料用トウモロコシ(子実、青刈り利用)の安定生産に向けた課題として虫害対策について議論するとともに、収穫後の貯蔵時に発生する貯穀害虫についても情報共有を図る。加えて、子実トウモロコシ生産において普及が進められている栽培技術、重要な国産飼料資源である草地利用に関する研究・技術の情報提供を行う。また、わが国の家畜飼養管理の基本であり、自給飼料利用拡大や環境負荷低減など情勢の変化に対応すべく14年ぶりに改訂された日本飼養標準・肉用牛について紹介する。
2.開催日時
令和5年11月29日(水)13:00~11月30日(木)11:40
3.開催場所
新宿区角筈区民ホール(https://shinjuku.hall-info.jp/tsunohazu/)
4.概要
第1日目:11月29日
開会・挨拶
(13:00~13:10)
農研機構 畜産研究部門 所長 三森眞琴
行政施策の紹介
座長:農研機構 畜産研究部門 畜産飼料作研究領域長 野中和久
飼料をめぐる情勢
(13:10~13:40)
農林水産省 畜産局 飼料課 古谷 明彦
飼料用トウモロコシ(子実、青刈り利用)の安定生産に向けた虫害対策
座長:農研機構 東北農業研究センター 緩傾斜畑作研究領域 森田聡一郎
子実トウモロコシ生産におけるアワノメイガ対策
(13:40~14:10)
農研機構 畜産研究部門 畜産飼料作研究領域 吉田信代
青刈りトウモロコシ生産におけるツマジロクサヨトウ対策
(14:10~14:40)
農林水産省 農林水産技術会議事務局 加藤直樹
異なる散布方法による飼料用トウモロコシへの水溶性殺虫剤散布度
(14:40~15:10)
宮崎大学 農学部 井戸田幸子
座長:農研機構 中日本農業研究センター 転換畑研究領域 石島 力
トウモロコシ子実貯蔵時に発生が想定される貯穀害虫
(15:10~15:40)
農研機構 食品研究部門 食品流通・安全研究領域 宮ノ下明大
(休憩)
(15:40~16:00)
総合討論(パネリスト:上記の座長、講演者に以下2名含む)
(16:00~16:45)
農研機構 畜産研究部門 畜産飼料作研究領域 阿部佳之
農研機構 東北農業研究センター 水田輪作研究領域 篠遠善哉
事務連絡・閉会
(16:45~17:00)
情報交換会(アゴライベントスペース新宿)18:00~20:00
第2日目:11月30日
研究・技術・事例紹介
座長:農研機構 畜産研究部門 飼料連携調整役 須永義人
水田転換畑における子実トウモロコシの高速作業体系~栽培・収穫・調製~
(9:00~9:30)
農研機構 東北農業研究センター 水田輪作研究領域 篠遠善哉・嶝野英子
牛が喜んで食べる高栄養牧草ペレニアルライグラス新品種「夏ごしペレ」
(9:30~10:00)
農研機構 東北農業研究センター 緩傾斜畑作研究領域 藤森雅博
スマート農業実証プロジェクト「荒廃農地の再生による環境保全効果と生産性の高いスマート放牧体系の実証」の全体概要
(10:00~10:30)
農研機構 西日本農業研究センター 周年放牧研究領域 平野 清
(休憩)
(10:30~10:40)
国内で拡がる牛伝染性リンパ腫ウイルス感染と放牧地における吸血昆虫対策を基軸とした感染防除
(10:40~11:10)
東北大学 農学部 芳賀 聡
日本飼養標準(肉用牛)改訂の概容
(11:10~11:40)
農研機構 畜産研究部門 食肉用家畜研究領域 樋口幹人
閉会
(11:40)
5.参集範囲。
農林水産省、独立行政法人、国立研究開発法人、都道府県、大学、団体、民間企業等の関係者
6.参加申込み
下記参加申込フォームよりお申し込みください。研究会の参加は無料です。情報交換会については、参加費お一人様5,000円です。
https://prd.form.naro.go.jp/form/pub/naro01/r5jikyushiryou
申込締切
10月30日(月曜日)
但し、希望者多数の場合は、先着順200名様(情報交換会100名様)で締め切らせていただきます。
※席数(情報交換会も)にまだ少し余裕がありますので、締切りを11月13日(月)まで延長致します。参加希望される方は早めにお申し込みください。
7.主催等
主催: 農研機構 畜産研究部門
共催: 自給飼料の生産性向上研究開発プラットフォーム