1. 開催趣旨
2007年にユーラシア大陸へと侵出したアフリカ豚熱(ASF)は、その後も勢いを失うことなくコーカサス、ロシア、東欧、中欧へと拡大し、西欧に到達しつつある。一方、アジアにおいても、2018年の中国での初発例を皮切りに数多くの国々で猛威を振い、いまやその被害を免れているのは日本や台湾などごく僅かな地域に過ぎない。ASFの病因であるASFウイルスはイノシシ科動物に感染するウイルスであるが、とりわけ西洋種の豚や近縁のいのししに感染すると著しい発熱その他の症状をもたらして死に至らしめる。その高い致死性から本病を防ぐワクチンの開発が養豚業界から強く求められているが、ASFウイルスはこれまで我々が経験してきたウイルスと形態的、遺伝的特徴が大きく異なるため感染や発病に至る経路が解明されておらず、効果的なワクチンの開発に繋がっていない。
本シンポジウムでは、このように未だ多くの謎に包まれたASFやASFウイルスに関する最新の研究成果を共有しつつ、我々が令和2年から進めている農林水産省委託プロジェクト研究の成果をご紹介し、今後あり得べき我が国のASF研究の方向性を議論する。(なお、シンポジウムは両日とも英語で開催する。)
2. 開催日時
令和6年10月17日(木曜日)13時00分~17時30分(受付12時00分~)
令和6年10月18日(金曜日)9時00分~17時00分
3. 開催場所
つくば国際会議場中ホール(Room 200)
茨城県つくば市竹園2-20-3
URL: https://www.epochal.or.jp/
4. 参集範囲
農林水産省、農研機構、大学、動物医薬品メーカー、一般(先着順)
5. 内容
[第1日]※12時00分開場を予定
開会 (13時00分~14時00分)
勝田 賢 (農研機構動物衛生研究部門 所長)
基調講演 (14時00分~17時30分)
- African swine fever virus: Advances in knowledge of virus host interactions and application to disease control
Linda Dixon (英国パーブライト研究所)座長:國保健浩 (農研機構動衛研) - The changing landscape of African swine fever: Challenges and Solutions
Aruna Ambagala (カナダ食品検査庁)座長:舛甚賢太郎 (農研機構動衛研) - Develop an immortalized porcine macrophage cell line supporting efficient replication of the African swine fever virus - A milestone toward the development of the African swine fever vaccine -
舛甚賢太郎 (農研機構動衛研)座長:Ha Thi Thanh Tran (ベトナム国立獣医学研究所)
[第2日]
特別講演 (9時00分~15時30分)
- Structural and functional analysis of ASFV proteins of unknown function
永田宏次 (東京大学)座長:北村知也 (農研機構動衛研) - Establishment of a Direct PCR Assay for Simultaneous Differential Diagnosis of African Swine Fever and Classical Swine Fever Using Diverse Clinical Samples
西 達也 (農研機構動衛研)座長:Aruna Ambagala (カナダ食品検査庁) - Research on African Swine Fever Vaccines in Japan
北村知也 (農研機構動衛研)座長:Hoang Vu Dang (ベトナム国立獣医学研究所) - ASF epidemiology and surveillance in Vietnam
Ha Thi Thanh Tran (ベトナム国立獣医学研究所)座長:白藤浩明 (農研機構動衛研) - Situation, genomic epidemiology, and control of African Swine Fever in Indonesia
Hendra Wibawa (インドネシア農業省畜産・家畜衛生総局)座長:西 達也 (農研機構動衛研) - Genetic characteristic of African swine fever virus isolated from Thailand, 2022-2024
Tapanut Songkasupa (タイ国立動物衛生研究所)座長:鄧 明中 (台湾農業部獣医学研究所)
パネルディスカッション (15時30分~16時30分)
閉会 (17時00分)
※演題については変更する場合がございますので、予めご了承ください。
6. 参加申込み
下記の「参加登録フォーム」よりお申込みください
参加登録フォーム : https://forms.gle/cEwTk8YdHkXD6HHm6
申込期間 : 令和6年9月13日(金曜日)9時00分 ~ 10月7日(月曜日)12時00分
なお、シンポジウムは会場定員から150名を参加者数の上限といたします。
応募多数の場合は、調整させていただくことがありますので、ご了承ください。
7. お問合せ
農研機構動物衛生研究部門ASFシンポジウム事務局
E-mail: Asf_symposium2024[at]naro.affrc.go.jp
Tel: 029-838-7895
※お問い合わせの際は、メールアドレスの[at]を[@]に変換してメールの送信をお願いいたします。