中日本農業研究センター

技術適用研究チーム

農研機構で開発された「乾田直播栽培プラウ耕鎮圧体系」は、農業従事者の高齢化・後継者不足に伴う大規模経営体への水田の集積等、急速な経営規模拡大に対応した省力・低コストな水稲栽培技術として、主に太平洋側地域で普及が進んでいます。代かきを行わないために、後作として畑作物や飼料作物等の作付もしやすくなり、水田輪作や耕畜連携等の新たな水田利活用が期待できます。
技術適用研究チーム(上越)では、日本海側地域特有の秋の長雨や積雪、湿潤な土壌等に対応した技術のチューニングにより、北陸地域での普及拡大を目指します。

「乾田直播栽培プラウ耕鎮圧体系」でのグレーンドリルによる高速播種作業
品種は「にじのきらめき」

農研機構では、良食味多収品種「にじのきらめき」の再生二期作において、福岡県筑後市(九州沖縄農業研究センター)の試験ほ場において、苗を早い時期(4月中旬)に移植し、地際から高い位置(40cm、通常10cm)で一期作目を刈り取ると、切株に蓄積したデンプンや糖等の増加を通じて再生が旺盛になり、一期作目と二期作目の合計でおよそ1t/10aの多収が得られることを明らかにしています。良食味多収品種の再生二期作は、地球温暖化を利用した、生産物当たりの生産コストを削減できる技術と期待されており、価格競争力が求められる輸出用米や業務用米の生産に適します。
技術適応研究チーム(つくば)では、関東以西の各地域の条件に適した技術のチューニングを行い、普及拡大を目指します。

水稲再生二期作における二期作目の登熟期

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