食品研究部門

食品安全性解析ユニット

役割

食品の安全性確保の基盤となる研究を行います。現在は、電子スピン共鳴法の食品分析への展開についての検討や、食品中の放射性物質・無機化合物について加工・調理過程における動態解析に関する研究を行っています。

主な研究テーマ

・電子スピン共鳴(ESR)法による食品分析技術の開発

照射食品の検知技術研究に用いられている電子スピン共鳴(ESR)法を利用して、食品の加工処理(加熱、粉砕、酸化、混合、照射など)によるラジカルや抗酸化性の変化についての研究を実施しています。 nfri_0404_0706-2

図1 電子スピン共鳴装置(ESR) で観測したヒドロキシラジカルのスペクトル

食品中に含まれる放射性セシウムの動態解析とその低減化

食品の加工・調理過程における放射性セシウムの動態の解明は、食品産業において重要な指標となるものです。食品中の放射性セシウムの動態解明とその低減化に関する研究、さらに食品を対象とした放射能測定の精度管理に関する研究を行っています。 nfri_0404_0706-3

図2 放射性物質の分析に使用するゲルマニウム半導体検出器

・食品中に含まれる無機化合物の調理加工による変動解析

食品に含まれる無機化合物のうち、カリウムやストロンチウムなどの安定同位体は、放射性核種である放射性セシウムや放射性ストロンチウムと似た挙動を示します。無機化合物の変動から放射性核種の動態を推定することを目的に、食品中の無機化合物の調理加工による変動を明らかにする研究を行っています。 【図3】

図3 無機化合物の測定に使用する高度解析センターの誘導結合プラズマ発光分析装置

メンバー

ユニット長

八戸 真弓(はちのへ まゆみ)/専門:放射能分析

上級研究員

進藤 久美子(しんどう くみこ)/専門:食品分析

主任研究員

亀谷 宏美(かめや ひろみ)/専門:電子スピン共鳴、ラジカル計測

主要成果

こちらをご覧ください。