動物衛生研究部門

疫学・昆虫媒介感染症グループ

疫学・昆虫媒介感染症グループは、つくば研究拠点において家畜の「集団」における疾病の動態の解明や感染防除対策に関する疫学研究を、鹿児島研究拠点において昆虫等の節足動物が媒介するウイルス感染症(アルボウイルス感染症)の研究を実施しています。

疫学研究では、家畜や野生動物に対する豚熱ウイルスや高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染リスクを明らかにするほか、ウイルスの全ゲノム情報を解析し、感染の伝播や拡大要因等の解明を行っています。また、牛のヨーネ病などについて、コンピュータシミュレーションを用いて、現在実施されている対策の有効性を評価しています。さらに、農林水産省と連携して、各都道府県で実施されている検査の結果を、インターネットを通じて収集・解析するシステムの開発なども行っています。

アルボウイルス感染症の研究では、牛のアルボウイルスについて、ウイルスの遺伝学的な性状や病原性を解明し、また、蚊やヌカカの媒介節足動物の分布やウイルス媒介能について調べています。このように牛のアルボウイルス感染症について、ウイルスと媒介節足動物の両面から研究を行い、疫学解析を加えながら、アルボウイルス感染症の監視・診断体制の強化を図っていきます。

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