家畜の代謝障害・繁殖障害・周産期疾病などの生産病や、下痢・肺炎などの日和見感染症は、生産性の高水準化の実現にとって大きな阻害要因になります。また、畜産環境中の有害な化学物質による家畜の中毒なども生産性を阻害する要因になっています。これらの疾病の発症は、生体側の栄養状態や免疫力などの要因の他、環境要因も複雑に関わるため症状が重篤化すると治療が困難になります。このため、家畜の健康状態の日常的な把握や、疾病を早期発見できる技術の開発が重要になります。
衛生管理グループでは、省力的に家畜の健康状態や各種の病態を早期・的確に把握するために必要なデータ駆動型疾病管理システムの開発を目指し、以下の研究を進めています。
- 生体センシングや動画解析等による疾病検出・家畜衛生管理システムの開発
生体センシングによる異常検知や動画解析による疾病検知技術を開発し、異常を通知するシステム構築に関する研究を行っています。 - オミックス解析等による病態解明と疾病リスク判定システムの開発
ゲノミクス、メタボローム、マイクロバイオーム解析等から疾病の病態、発症リスク、予後判定等を行う手法に関する研究を行っています。