動物衛生研究部門

病理・生産病グループ

病理・生産病グループは、つくば研究拠点において家畜家禽の病性鑑定に資する病理学的研究、札幌研究拠点において酪農生産性を大きく阻害する乳牛の生産病ともいわれる乳房炎の防除に資する研究を実施しています。
病理学的研究では、病理組織標本の全視野をデジタル画像化させたデータベースの構築を行うことで、遠隔地からも閲覧可能な病理診断補助システムの開発を行っています。また、家畜呼吸器病・消化器病、家禽慢性ウイルス病について新たな病理学的解析・診断法を開発し、病理学的診断技術の高度化を目指しています。

牛乳房炎の研究では、生体側における発症機構を解析するとともに主な乳房炎原因菌であるブドウ球菌や連鎖球菌の菌側の疫学的な特徴を明らかにする研究を行なっています。またその研究を基に、予防のためのワクチン、治療のためのサイトカイン療法、乳汁中の乳房炎原因菌の迅速検出法などの乳房炎防除に資する技術開発の研究もしております。

また当グループでは、病理・生産病における家畜衛生研究のニーズ把握に努めるとともに、家畜疾病の病性鑑定、講習、研修、技術相談などを通じた技術普及などの家畜衛生を支える基盤的な業務も担当しています。

乳房炎用鼻腔粘膜ワクチンを投与

メンバー