果樹茶業研究部門

育成品種紹介

久能温州(くのううんしゅう)

「長橋温州」に「ジョッパオレンジ」を交配して得られた珠心胚実生から選抜されました。従来の中生品種より樹勢が強く、収量も多いです。果実が扁平で大果の中生温州です。平成24年現在約150haの栽培面積があります。

主要特性

  • 中生温州の中では樹勢が強く、収量も多いです。果実は扁平で大果となります。
  • 果実の成熟期は11月中旬で、食味が優れています。
  • ミカン缶詰としての加工適性も備えています。
  • 果実採収が遅れると、浮皮になりやすいです。

「久能温州」の果実
「久能温州」の果実

「久能温州」の結実状況
「久能温州」の結実状況

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間

()
この品種は、種苗法による品種登録制度が行われる前に育成した品種です。農林認定品種として登録されております。

交配組み合わせ 旧系統名
長橋温州の珠心胚実生(ながはしうんしゅうのしゅしんはいみしょう)・・・交雑年:1946年 カンキツ興津6号

栽培適地

みかん栽培地域全般に適しますが、樹勢が強く枝の伸長が良いので、水田転換園などの土壌の深い所より、乾燥する傾斜地が適合しています。

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:みかん農林3号

登録年月日:1971年12月1日

育成担当者

西浦昌男、岩崎藤助、伊庭慶昭、奥代直巳、上野 勇、木原武士、山田彬雄、中谷宗一、吉田俊雄

発表論文

園芸試験場報告B12, p.1-13(1972) : カンキツ新品種「久能温州」と「瀬戸温州」について