果樹茶業研究部門

育成品種紹介

三保早生(みほわせ)

「宮川早生」にカラタチを受粉して得られた珠心胚実生から選抜されました。「宮川早生」に比べて樹勢が強く、豊産性です。成熟期は10月下旬で、甘味比が高く食味に優れています。

主要特性

  • 平成24年現在、栽培面積は約26haです。
  • 「宮川早生」に比べて樹勢が強く、樹の発育も良好で収量も多いです。
  • 果実の着色は「宮川早生」に比べて若干早いです。
  • 果汁中の糖は「宮川早生」より高く、酸含量は低いです。したがって、「三保早生」は甘味比が高く、早期より食味がいいです。ただし、酸含量の減少が早いため、貯蔵すると味が淡泊 になります。

「三保早生」の果実
「三保早生」の果実

「三保早生」の結実状況
「三保早生」の結実状況

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間

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この品種は、種苗法による品種登録制度が行われる前に育成した品種です。農林認定品種として登録されております。

交配組み合わせ 旧系統名
宮川早生の珠心胚実生(みやがわわせのしゅしんはいみしょう)・・・交雑年:1940年 カンキツ興津1号

栽培適地

温州みかん栽培地域全般に適します。

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:みかん農林2号

登録年月日:1963年7月1日

育成担当者

梶浦 実、岩崎藤助、大畑徳輔、西浦昌男、奥代直巳

発表論文

園芸試験場報告B6, p.83-93(1966) : カンキツ新品種「興津早生」と「三保早生」について