果樹茶業研究部門

育成品種紹介

安芸シードレス

果粒は3~3.5 gの種なし品種です。結実がよく、自然状態の生育で500~700 gの大きな果房になります。満開後にジベレリンを1回処理(100 ppm)することのよって、果粒は3~5 gとなります。

主要特性

  • 果粒は3~3.5 gの種なし品種です。
  • 結実がよく、自然状態の果房は500~700 gと大きく生育します。
  • 満開後にジベレリンを1回処理(100ppm)することによって、果粒は4~5g となります。
  • 果皮は紫黒色で、糖度は18~19%、酸含量は0.5%程度で食味は良好です。
  • 熟期は育成地(広島県東広島市安芸津町)で8月下旬です。
  • 脱粒しやすいため輸送には適さないことから、観光果樹園で直販するなど,販売方法の工夫が必要です。


安芸シードレスの結実状況
図1 「安芸シードレス」の結実状況

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
1891
(1986年3月31日)
1522
(1988年1月18日)
18年
(満了日:2006年1月19日)
交配組み合わせ 旧系統名
マスカット・ベーリーA×ヒムロッド ブドウ安芸津1号

栽培適地

冬季の気温が極端に下がらない関東・北陸以西の地域に適すると考えられますが、脱粒性が認められることから、大規模な栽培には適さず、都市近郊の直販ぶどう園での栽植に向くと思われます。

農林認定品種(旧 命名登録品種

登録番号 : ぶどう農林3号

登録年月日 : 1986年6月1日

育成担当者

栗原昭夫、山根弘康、岸 光夫、永田賢嗣、金戸橘夫、松本亮司、山田昌彦、角 利昭、平林利郎

発表論文

果樹試験場報告 7号, 1-8(1988-02): ブドウ新品種'安芸シードレス'