果樹茶業研究部門

育成品種紹介

秀玉(しゅうぎょく)

関東で9月上旬に成熟し、「幸水」と「豊水」の間に収穫される青ナシです。

主要特性

  • 樹勢は中で、節間は短いです。発芽期は遅く、落葉期は早いです。短果枝の着生性は中で、維持は容易な方です。開花期は「幸水」よりやや早いです。
  • 無袋では果面にさびが発生しやすいですが、有袋にしても「二十世紀」ほど外観はきれいに仕上がりません。
  • 果実の大きさは「豊水」程度で約400g、甘味は多く、酸味は少ないです。渋味はなく、香気がわずかに感じられ、「幸水」や「豊水」程度の果実品質を持っています。
  • 収穫期に入ってからの後期落果が多く見られる年がありますが、落果防止剤の利用により回避が可能です。

「秀玉」の果実
「秀玉」の果実

「秀玉」の結実状況
「秀玉」の結実状況

「秀玉」の花
「秀玉」の花

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
1890
(1986年3月31日)
1524
(1988年1月18日)
18
(満了日:2006年1月19日)
交配組み合わせ 旧系統名
菊水×幸水 ナシ平塚28号

栽培適地

ナシ栽培地帯のほぼ全域に適応します。 

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:なし農林12号

登録年月日:1988年1月18日

育成担当者

金戸橘夫、千葉 勉、町田 裕、志村 勲、小崎 格、岸本 修、清家金嗣、壽 和夫、大村三男、梶浦一郎、佐藤義彦、小園照雄

発表論文

果樹試験場報告 21号, p.1-14(1991-09) : ニホンナシ新品種'秀玉'

農耕と園芸 44(5), p.214-215 (1989) : 話題の品種・新品種 糖度の高い青ナシの有望品種ナシ秀玉