果樹茶業研究部門

育成品種紹介

新星(しんせい)

関東地方で9月下旬~10月上旬に成熟し、「豊水」と「新高」の間に収穫される赤ナシです。しかし、その後収穫期が前進する傾向をみせており、「豊水」と同様の時期である年もあります。

主要特性

  • 樹勢は若木時代はやや強いが、成木になるにつれて、中程度となる傾向があります。
  • 果形に特徴があり、円楕円~卵形で、リンゴのデリシャス型に似て、へた付きの果実も多いです。
  • 開花期が「新高」とほぼ同時期で早いため、地域によっては晩霜害を受けやすいです。晩霜の常襲地帯での栽培には適しません。
  • 果実重は300~350g程度、糖度が12~13%で「豊水」程度、酸味は「豊水」より少ないです。

ナシ品種「新星」の結実状況
ナシ品種 「新星」の結実状況

ナシ品種「新星」の花
ナシ品種「新星」の花

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
579
(1982年4月21日)
526
(1984年3月19日)
18
(満了日:2002年3月20日)
交配組み合わせ 旧系統名
翠星×新興(すいせい×しんこう) ナシ平塚33号

栽培適地

開花期が「新高」と同じくらい早いため、晩霜害常襲地帯や地形的に霜道に当たるところは避ける必要があります。

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:なし農林11号

登録年月日:1982年10月29日

育成担当者

金戸橘夫、佐藤敬雄、清家金嗣、岸本 修、千葉 勉、梶浦 実、町田 裕、佐藤義彦、梶浦一郎、志村 勲、小崎 格

発表論文

果樹試験場報告 11号, p.9-13 (1984-03) : ニホンナシの新品種'新星'について

農耕と園芸 38(9), p.212-213 (1983) : 果樹の新しい品種と栽培技術 ナシ新星