果樹茶業研究部門

育成品種紹介

新水(しんすい)

「幸水」の前に収穫される早生の赤ナシです。成熟期は関東で8月中旬です。果実品質に優れるものの、花芽の確保が難しいこと、果実が小さく生産性が劣ること等の理由から栽培面積は減少しています。

主要特性

  • 「幸水」の前に収穫される早生の赤ナシとして育成されました。
  • 成熟期は関東で8月中旬、果実重は250~300g、糖度は13%前後で高く、酸味は「幸水」よ り強く食味は濃厚です。
  • 黒斑病に弱いですが、「二十世紀」よりは強く、無袋栽培でも被害は比較的少ないです。
  • 果実品質に優れるものの、花芽の確保が難しいこと、果実が小さく生産性が劣ること等の理由で栽培面積は減少しています。また、「新水」への放射線照射により黒斑病抵抗性が付与された品種として「寿新水」が育成されました。

「新水」の果実
「新水」の果実

「新水」の結実状況
「新水」の結実状況

 

「新水」の花
「新水」の花

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間

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この品種は、種苗法による品種登録制度が行われる前に育成した品種です。 農林認定品種として登録されております。

交配組み合わせ 旧系統名
菊水×君塚早生(きくすい×きみつかわせ) ・・・交雑年:1947年 ら-24

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:なし農林4号

登録年月日:1965年8月1日

育成担当者

梶浦 実、金戸橘夫、町田 裕、小崎 格

発表論文

園芸試験場報告A-6号, p.69-76(1967-02) : ニホンナシの新品種'新水'について

園芸作物の新品種, p.82-84(1967-03): 新水(品種解説シリーズ)

果実日本20(9), p22-23(1965) : 早生ナシの新品種「新水」の特性