果樹茶業研究部門

育成品種紹介

新秋(しんしゅう)

10月下旬に熟する完全甘ガキです。樹勢は中程度、雌花が着きやすく、早期落果、後期落果ともに少ないので豊産性の品種です。

主要特性

  • 10月下旬に熟する完全甘ガキです。
  • 樹勢は中程度で、雌花が着きやすく、早期落果、後期落果ともに少ないので豊産性の品種です。
  • 果実の大きさは250g 程度、糖度は赤道部で17~18%程度ですが、果頂部と果底部の熟度差が大きく、果頂部の糖度は20%程度になります。
  • 完熟すると果汁が多くなるため、食味 が非常に良いです。
  • 秋季の降雨などにより汚損果が生じやすく、汚損部位から軟熟しやすい欠点があり、露地栽培は困難です。
  • ハウス栽培では汚損果・軟化の発生 が抑えられます。ハウス栽培用の品種です。

「新秋」結実状況
「新秋」の結実状況

出願番号
(出願日)
公表日 登録番号
(登録日)
育成者権の存続期間
3818
(1990年3月31日)
1900年1月 1日 2887
(1991年11月19日)
18年
(満了日:2009年11月20日)
交配組み合わせ 旧系統名
興津20号(袋御所×花御所)×興津1号(晩御所の自植系統) (おきつ20ごう(ふくろごしょ×はなごしょ)×おきつ1ごう(おくごしょのじしょくけいとう))・・・交雑年1971年 カキ安芸津1号

栽培適地

完全甘ガキであり、自然脱渋のためには夏秋期の高温が必要です。夏秋期の温度が不足するとわずかに渋残りすることがあります。露地栽培では汚損果の発生が多いため、ハウス栽培に適します。

農林認定品種(旧:命名登録品種)

登録番号:かき農林3号

登録年月日:1990年6月1日

育成担当者

山根弘康、栗原昭夫、永田賢嗣、山田昌彦、岸 光夫、吉永勝一、松本亮司、角 利昭、平林利郎、小澤俊治、井上真奈美

発表論文

果樹試験場報告19号, p.13-37(1991-03) : カキ新品種'新秋'