ウンシュウミカンの酵素剥皮の工程
外皮の手むきが容易なカンキツ品種
カンキツの果皮には、一番外側の厚い外皮と果肉を包む袋状の内皮(じょうのう膜)の二つがあります。外皮の手むきが容易なカンキツ品種の場合、外皮は手で除去し、内皮のみを酵素処理で除去します。
手むきが容易なカンキツ品種
- ウンシュウミカン
- ポンカン
- 不知火(デコポン)
- はるみ
- はれひめ
- たまみ

酵素処理は内皮への一段階のみ

(1) 外皮の除去
まず、外皮を手でむきます。
<左から、はるみ、はれひめ、たまみ。以下同様。>

(2) 房ごとへの分離
手作業で身割り(ホロ割り)して、一房ごとに分けます。

(3) 酵素液への浸漬
容器に果実と酵素液を入れます。容器はビーカー、バケツ、鍋のような桶状のものでも、チャック付きビニール袋のような袋状のものでも、どちらでも可能です。

(4) 酵素反応の進行
酵素反応が進行します。酵素の濃度と処理温度などにより処理時間の長さは異なります。

(5) 果肉の洗浄と水分のふき取り
内皮が酵素で分解されてゲル状に溶けた状態になっていれば、果肉の表面を水で洗浄します。その後、表面の水分をふき取り、剥皮が完成します。