農村工学研究部門

農村工学研究部門メールマガジン

メールマガジン第142号 (2022年3月号)

目次

1)イベント情報
2)新技術の紹介
3)農村工学通信より
4)農村工学研究部門の動き

1)イベント情報

■2022国際ロボット展(iREX2022)参加(報告)

3月9日から3月12日までの4日間、東京ビッグサイトで開催された2022国際ロボット展において、農水省ブース内で圃場水管理システムを出展しました。
最新型の産業ロボットやサービスロボットなど様々なロボットに並んで、今後の農業を支える技術の1つとして圃場水管理システムをアピールしてきました。

農地基盤情報研究領域 農地整備グループ研究員 鈴木 翔

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2)新技術の紹介

■(研究成果) ため池の豪雨対策の効果を評価する-水位の上昇を防ぐ対策の評価-

ため池は、豪雨時の流入によって水位が高くなりすぎると決壊するおそれが生じます。農研機構は、ため池の水位の上昇を防ぐ対策の効果を可視化する手法を開発しました。この手法は、豪雨の前の貯水の放流や、日ごろから水位を下げるような対策を行った場合に、豪雨時の水位の上昇をどのくらい抑えられるのかをグラフで示すものです。ため池ごとに考えられる対策について効果を可視化することで、各ため池における最適な対策を選択することができます。

研究推進部 研究推進室渉外チーム長 猪井喜代隆

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■知的財産情報(39)「暗渠用籾殻充填装置」が登録されました

農研機構とパディ研究所が出願した以下の発明が、登録されました。
興味のある方は、「特許情報プラットフォーム(J-Plat Pat)」からご覧ください。

【特許番号】特許第7010434号
【登録日】令和4年1月17日(2022.1.17)
【発明の名称】暗渠用籾殻充填装置

研究推進部 研究推進室渉外チーム長 猪井喜代隆

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3)農村工学通信より

■研究成果より『直列2本刃の切断開削によりトラクタで利用できる本暗渠機「カットドレーナー」』

水田で畑作物を育てるためには、排水性の向上が欠かせません。排水性の向上には暗渠の施工が効果的です。農工研ではトラクタを使って生産者の手で暗渠管を施工できるアタッチメント「カットドレーナ」を開発しました。夏の作付けに向け、排水不良が気になる圃場で試してみてはいかがでしょうか。このほかにも標準作業手順書としてトラクタを使って排水性を向上できる技術を公開していますので、ぜひご覧下さい。

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■研究成果より『Sentinel-2 衛星データを用いた水田の取水開始時期の把握手法』

気候変動や大規模農家の増加により、田植えの時期が延びる傾向にあります。用水は決められた時期に決められた量しか取水できないため、広い範囲で不足しないよう田植えの実態を的確に把握することが求められます。農工研では衛星データを使って、広い範囲を対象に取水状況を連続的に把握できる技術を開発しました。用水計画の策定が求められる地区などで社会実装が進んでいます。

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4)農村工学研究部門の動き

■情報分析官との令和3年度「第2回技術交流会議」開催

2月28日(月)、リモート開催(テレビ会議)により、令和3年度「第2回技術交流会議」を開催しました。この会議は、情報分析官と農村工学研究部門研究員との間で、行政現場において必要とされる調査研究や技術開発事項や、研究成果の行政現場への適用の拡充などについて意見交換を行い、今後の調査研究に反映させることを目的としています。平成23年度に開始して、これまでに23回開催されています。

技術移転部 教授 和田充和

(関連資料)

■令和3年度「農村工学試験研究推進会議・地域連携会議」を開催

3月14日(月)、農村工学研究部門において「令和3年度農村工学試験研究会議・ 地域連携会議」をweb開催しました。
「農村工学試験研究推進会議」は、農業農村整備に関する試験研究機関の成果が、より効果的に農村振興に貢献できるよう、相互の連携・協力のあり方について意見交換を行うことを目的に開催しています。また「地域連携会議」は、研究成果の一層の普及と地方農政局等(国土交通省北海道開発局、内閣府沖縄総合事務局含む)との情報交換や連携強化を図ることを目的に開催しています。本年度は56名の方にご出席いただきました。

研究推進部 研究推進室推進チーム長 正田大輔

(関連資料)

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