施設野菜花き育種グループは、野菜花き品種育成研究領域に所属し、課題「病害虫抵抗性品種及び機能性品種の開発による野菜・花きの安定供給と需要拡大」のうち、課題「データ駆動型生産管理システム向け施設野菜花き品種の開発」を担当します。当グループでは、主に施設で栽培されるトマト、ナス、ピーマン、キュウリ、メロン、イチゴ、トルコギキョウ、ダリアなどの野菜花き類を研究対象とし、国民への健康増進が期待される機能性成分を豊富に保有する品種、作物を侵す病害や害虫に抵抗性を保有する品種などの開発を目標としています。現在、青枯病抵抗性ナス科野菜、アセチルコリン高含有ナス、退緑黄化病抵抗性ウリ科野菜、立枯病抵抗性トルコギキョウ等の育種研究に取り組んでいます。この他に、大規模施設での養液栽培に適したトマト、栽培管理の妨げとなるとげのないナス、増殖効率が高く病虫害防除の容易な種子繁殖型イチゴ、長い期間観賞できる良日持ち性ダリア等、現在の社会情勢に適合した特性を持つ品種開発も進めています。さらに、開発された先導的品種、育種母本などを素材として、民間等との共同研究による実用品種の育成にも積極的に取り組みます。