革新的技術開発・緊急展開事業「露地野菜」活動内容報告
TPPの大筋合意や近年の気候変動等、農業を取り巻く環境が著しく変化する中、国内の農林水産業が持続的に維持・発展するためには、生産現場が抱える問題を認識し、その解決にむけた取り組みが必要不可欠である。本事業は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センターの平成30年度の委託事業によって、調査対象領域を「露地野菜」とし、栽培現場の現状と課題を整理するとともに、それに対する技術開発の状況について調査したものである。さらに、生産者と研究開発者、双方の情報交換のためのシンポジウムを開催した。これらの活動・調査報告をここに掲載する。
露地野菜生産現地聞き取り調査
「露地野菜」のうち、近年需要が増加しているブロッコリーを中心に、キャベツ、レタス、ネギ、タマネギの5品目を主な調査対象とした。生産者への現地聞き取りは、北海道(江別市)、埼玉県(深谷市)、長野県(北佐久郡、南佐久郡)、愛知県(田原市)、兵庫県(南あわじ市)、香川県(坂出市、三豊市)において実施し、調査結果から抽出された現場課題とその解決に向けた技術開発状況について整理した。

現地調査で見学したキャベツ圃場