野菜花き研究部門

花き病害図鑑

炭疽病(タンソビョウ)

Anthracnose(糸状菌)

植物名: トルコギキョウ(ユーストマ) リンドウ科 Eustoma grandiflorum
病原菌: Colletotrichum acutatum,Glomerella cingulata
病徴写真

典型的な病徴。病斑上に黒点(分生子層)と鮭肉色~橙色の分生子塊を形成。

開花期の発病の様子。 茎では葉の基部付近に楕円形病斑が発生することが多い。

上位葉での発病。類円形の病斑。黒点(分生子層)を同心円状に形成する。

花弁の症状。楕円形~紡錘形の病斑となり、分生子層を形成する。 C.acutatum(右)の他にGlomerella cingulata(左)による被害も見られる。

初期の病徴

G.cingulataの子のう。8個の子のう胞子を内蔵する。

炭疽病による葉の病斑

C.acutatumによる炭疽病の病斑、鮭肉色の分生子層
病原菌写真

G.cingulataのPDA培地での菌叢。子のう殻(黒い粒)を形成している。

Colletotrichum acutatumの付着器(褐色、棍棒状)

Colletotrichum acutatumの分生子。紡錘形で両端が尖っている。

罹病部に形成されたG.cingulata分生子層(剛毛を伴う)(スケールバー:1mm)。C.acutatumの場合、ほとんど形成されないまたは非常に短い。

C.gloeosporioides(G.cingulataの不完全時代)の分生子

茎の病徴

G.cingulataの付着器

G.cingulataの子のう胞子
記載日: 2012年2月10日