受賞年月日
2023年9月13日
業績
水田への稲わら施用で生じる芳香族化合物のオーキシン様活性
受賞者
有賀琢人、鳥山和伸 (中日本農業研究センター 水田利用研究領域 作物生産システムグループ)
中野友貴 (同研究センター 同研究領域 作物開発グループ)
概要
日本では、水稲収穫後に大量に発生する稲わらの約7割が、そのまま圃場にすき込まれています。水田へ稲わらをすき込むと湛水後の土壌は強い還元状態となり、「還元障害」と呼ばれるイネの生育阻害が問題となります。
これまでに、その主要な原因物質のひとつとして土壌中に生じる芳香族化合物が見いだされていました。本研究では、この芳香族化合物が植物ホルモンの1種であるオーキシンの構造に類似していることに着目し、水稲根の生育抑制の作用機構を明らかにするために、そのオーキシン様活性を評価しました。
