研究活動報告

「新しいさつまいも品種フォーラム2024」を開催しました

情報公開日:2024年3月21日 (木曜日)

開催日時

令和6年2月14日(水曜日)13時00分~17時00分

開催場所

つくば国際会議場 中ホール

参加数

218名( 内訳 : 農業者その他:23名、民間企業:72名、農業団体:44名、自治体:15名、試験研究機関:12名、
大学:9名、行政(国):2名、農研機構:41名)

開催概要

近年の第4次焼き芋ブームやさつまいもスイーツへの関心の高まりは、国内だけでなく海外にも波及し、青果用さつまいも(かんしょ)の需要が増加しています。一方、生産者の高齢化による作付けの減少や離農等への影響、南九州での病害拡大の影響により、さつまいも生産量は減少傾向にあり、新規参入や新産地形成の動きは出てきたものの、増加する需要や新たなニーズを満たせていません。

農研機構では、これまで新品種育成を通して生産性の向上や需要拡大に寄与しており、近年も特色ある新品種を多数育成しています。本フォーラムでは、農研機構育成の青果用さつまいも新品種の特性を広く紹介し、産地における新たな利用や技術開発の現状について共有するとともに、実需者における品種利用の現状と課題について意見交換を行いました。

農水省、及び主催者の開会挨拶に続いて、育成担当者、産地の試験研究担当者、実需者の9名による講演を行いました。
セッション1では、農研機構の育成担当者から、「さつまいも育成品種の特徴とその利用」「青果用新品種の特性(その1)-「あまはづき」、「ゆきこまち」、「ひめあずま」-」「青果用新品種の特性(その2)-「ふくむらさき」、「べにひなた」、「みやあかり」-」について、説明を行いました。
セッション2では、茨城県農業総合センター農業研究所より「茨城県における品種選定の現状と課題」について、千葉県農林総合研究センターより「千葉県における作期拡大及び新品種活用の取り組み」について、茨城県農業総合センター農業研究所より「センチュウ害対策、有機栽培技術の開発状況」について、報告していただきました。
セッション3では、「カルビーかいつかにおける品種利用の現状と課題」、「白ハト食品工業における品種利用の現状と課題」、「舟和本店における甘薯利用の現状課題と、今後の新品種への期待」と題して、実需者の立場からご講演いただきました。

講演後の質疑応答、及び意見交換においては、講演者と参加者の間で活発な議論が行われ、盛会のうちにフォーラムを閉会しました。 参加者からは新しい品種の特徴が良く分かった、開発から流通まで様々な立場の話題を聞けて良かったという声がありました。

当日の様子