研究活動報告

農業情報学会学術普及賞を受賞

情報公開日:2022年6月30日 (木曜日)

北海道農業研究センター寒地畑作研究領域スマート畑作グループの 伊藤 淳士 上級研究員が、農業情報学会2022年度年次大会において学術普及賞を受賞しました。

受賞年月日

令和4年5月21日 (土曜日)

場所

農業情報学会 2022年度年次大会 (オンライン開催)

内容

受賞業績名

農産物生産工程管理システム「apras」及び使いやすい画像閲覧ツールの開発

受賞者名

伊藤 淳士 (農研機構北海道農業研究センター)

概要

「apras」は、農産物の生産工程管理を支援するためのクラウドシステムです。
JA等においては、すべての生産者の生産履歴等の情報を適切に管理することが求められますが、ICTを活用したシステムは特に高齢化の進んだ農業現場においては普及しにくいことが課題でした。本システムは、紙媒体のOCR化からPCやスマホでの利用まで広く対応することで、ユーザーのIT機器習熟度に関わらずシステムを広く普及させることに成功しました。
現在、「apras」は北海道内のJAをはじめとして、宮城県、静岡県、愛知県、大阪府のJAや農協電算センターにも導入され、今後も普及の広がりが見込まれます。

また、画像閲覧ツールは、大容量の空撮画像をインターネット経由で円滑に閲覧する仕組みを開発し、育種研究等のデータを広く配信することを実現しました。
ドローンによる高精細な空撮画像は、ファイルサイズが大容量になるため本来インターネットの配信には不向きですが、本手法は適切な前処理がなされた画像群をサーバーに配置、リクエストに応じて細分化した画像を発信するサービスを構築することで、画像サイズに関わらず円滑に閲覧することを可能にしました。

なお、両成果とも農業情報学会誌「農業情報研究」で公表済みです。

伊藤 淳士 上級研究員
賞状写真