研究活動報告

日本農業気象学会学術賞を受賞

情報公開日:2023年4月17日 (月曜日)

北海道農業研究センター寒地畑作研究領域スマート畑作グループの石郷岡グループ長が、日本農業気象学会2023年全国大会において学術賞を受賞しました。

受賞年月日

令和5年3月17日 (金曜日)

場所

山口KDDI維新ホール(日本農業気象学会2023年全国大会)

内容

受賞業績名

気候と大気の変化が、日本のコメ生産に及ぼす影響の解明と予測

受賞者名

石郷岡 康史 (農研機構北海道農業研究センター)

概要

人間活動の影響による気候と大気の変化が、今世紀末までの日本のコメ生産に及ぼす影響について、農業気象学の最新の研究成果をもって予測し、今後の課題を明らかにしました。最新の研究では、屋外栽培実験(FACE実験)で明らかになった大気CO2濃度上昇によるコメの生産量と品質に及ぼす影響の最新の知見を影響予測モデルに組み、「農研機構地域気候シナリオデータセット」を入力データとして、日本各地で収穫されるコメの収量と品質に及ぼす影響を日本全体で1km グリッドで推定しました。

その結果、従来の予測と比較して、コメの収量の減少や、白未熟粒増加など外観品質の低下がより早く深刻化することが分かりました。これらの成果は、日本のコメ生産への影響予測を継続的に研究し集大成したものであり、IPCC第6次報告WG2へ研究成果が引用されたことからも学術上の意義は大きく、本学会学術賞に相応しい業績であると認められました。

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石郷岡 康史 グループ長
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賞状写真