北海道農業研究センター寒地酪農研究領域自給飼料生産グループの 眞田 康治 グループ長補佐(当時)が、2025年度日本草地学会宮崎大会において学会賞を受賞しました。
受賞年月日
令和7(2025)年3月18日 (火曜日)
場所
2025年度日本草地学会宮崎大会
内容
受賞業績名
寒地・寒冷地向きオーチャードグラス高WSC含量品種の育成
受賞者名
農研機構北海道農業研究センター・同東北農業研究センター・雪印種苗株式会社 イネ科牧草育種グループ(代表者 眞田 康治、農研機構北海道農業研究センター)
受賞者氏名:眞田康治1、田瀬和浩1、田村健一1、秋山征夫1、佐藤広子1、山田敏彦1、髙井智之1、藤森雅博1、久保田明人2、上山泰史2、谷津英樹3、横山寬3、高山光男3、佐藤駿介3、髙橋健吾3
所 属(元所属も含む):
1.北海道農業研究センター
2.東北農業研究センター
3.雪印種苗株式会社
概要
農研機構北海道農業研究センターでは、長年にわたり、寒地・寒冷地向け基幹草種であるオーチャードグラスの品種育成を行ってきました。本草種では高品質化が求められていることから、飼料品質と密接に関連する水溶性炭水化物(WSC)に着目し、基礎的研究成果に基づいて選抜が進められました。その結果、農研機構と雪印種苗株式会社は、早生「わせじまん」、中生「えさじまん」、極晩生「きたじまん」の高WSC含量品種を共同育成しました。「えさじまん」は、WSC含量、TDN(可消化養分総量)収量に優れ、サイレージ発酵品質は良好で、搾乳牛の産乳量の向上も実証され、現在、その栽培面積が拡大しています。温暖化が進む中、高WSC含量品種は、本草種が元来持つ耐暑性や再生力も備えており、これらの普及により自給粗飼料の品質向上による酪農経営の収益向上への貢献が期待されます。