研究活動報告

北海道農業研究センターにおいて、育種作物としてプロット栽培されているハッカは、強い繁殖力(地下茎で広がる)のため、従来の作業体系では、プロット外に広がった茎や根がロータリーハローのチェーンケースやローターケースに引っ掛かり、ほかのハッカ系統のプロット近くまで引きずられることで、交雑の危険が生じていました。そこで交雑防止のためのトラクター作業機を考案しました。本作業機を装着したトラクターが通路走行する際に、プロット外へ広がったハッカの茎や根をディスクで切断して、プラウで通路側に反転します。その後の通路管理作業の際にロータリーハローで土壌と混和することにより、ハッカの作物体を死滅させ、意図しない交雑の危険性を低下させることができます。本作業機は交雑防止効果のほかに、作業によりプロット境界が明確化されるため、育種現場での作業の効率化にも貢献しています。