研究活動報告

令和7年度近畿地方発明表彰「大阪発明協会会長賞」を受賞しました

情報公開日:2025年12月 5日 (金曜日)


受賞対象となった発明

軟弱野菜調製機(特許第6831518号)

●受賞者

  • 小林有一(農業ロボティクスセンター 露地ロボティクスユニット 主席研究員)
  • 中山夏希(農業機械研究部門 知能化農機研究領域 主任研究員)
  • 坪田将吾(農業機械研究部門 無人化農作業研究領域 主任研究員)
  • グエン ティタン ロアン(元 農研機構)
  • 株式会社クボタ
  • 株式会社斎藤農機製作所

●成果の概要

 軟弱野菜調製機は、ホウレンソウの根切り、子葉・下葉の処理を高精度・高能率で行える装置です。 供給者が ホウレンソウを1株ずつ供給部のベルト上に静置すると、調製部で根切りと子葉・下葉の除去が行われます。 仕上げ作業者は、搬出部のベルト上を流れてくる株に仕上げ調製を行い、コンテナに収容します。能率が高く、2人作業による省力効果があります。具体的には、作業能率は 900株/人・h(供給1人、仕上げ1人)と高く、従来機(供給1人、仕上げ3人、600株/人・h)に比べ、省力効果が高いことが実証されています。 また、概ね 草丈20cmから45cmまでの株の調製が可能で、誰でも簡単に使え、作業精度に個人差がでないことが特徴であり、小松菜等の調製にも利用できる他、農福連携の一助をも担っています。
 農研機構農機研では2015年から、農林水産省の農業機械等緊急開発事業で民間企業との共同研究を行い、その後、岩手県、岐阜県、群馬県の公設試の実証試験を経て、2018年に実用化に至りました。

●受賞年月日

2025年11月13日