研究活動報告

2021年度日本農学賞/読売農学賞 受賞

情報公開日:2022年4月25日 (月曜日)

農研機構の職員が2021年度日本農学賞/読売農学賞を受賞しました。

賞の名称

2021年度日本農学賞/読売農学賞

受賞者

農研機構 農業環境研究部門 長谷川利拡

受賞日

2021年4月6日

功績の概要

長谷川グループ長は、これまで主に温室や人工気象室などの閉鎖系で行われてきた作物の環境応答研究を、開放系環境操作(FACE)実験などの手法を用いて屋外圃場条件で明らかにしました。作物学、農業気象学、植物生理学、土壌学などの多彩な分野の研究者が参画する研究プロジェクトを推進し、作物だけでなく土壌―作物―大気系における種々の気候変動影響を明らかにし、温暖化への適応と緩和技術の開発のための基礎的な知見を集積しました。異なるレベルで得られた知見の相互関連を明らかにすることでそれらの有用性を高め、気候変動下での作物環境生理の理解、水稲生産技術開発ならびに生態系機能の保全と影響緩和に貢献する知見を数多く提供しました。これらを作物生育モデルに組み込むことによって統合し、予測情報を社会に提供するとともに、世界のイネモデル研究グループの中心となって予測研究の比較検証を進め、研究方法と知見の体系化に努めるとともに、国際的な研究連携、IPCC第6次報告書の執筆活動などを通じて国際的貢献を行っています。
長谷川さん
以上の活動、成果に対して、今年度の日本農学賞/読売農学賞が授与されました。