短時間昇温処理によるマリーゴールド、ニチニチソウの生育促進

※アーカイブの成果情報は、発表されてから年数が経っており、情報が古くなっております。
同一分野の研究については、なるべく新しい情報を検索ください。

要約

マリーゴールド、ニチニチソウは明期開始前後、明期終了前後3時間の30℃昇温処理で生育が促進する。マリーゴールドにおいては明期終了後30℃、3時間の昇温処理で出らい日数が短縮する。

  • キーワード:マリーゴールド、ニチニチソウ、変温管理
  • 担当:花き研・生産利用部・栽培システム研究室
  • 連絡先:電話029-838-6819、電子メールdouzono@affrc.go.jp
  • 区分:花き
  • 分類:技術・参考

背景・ねらい

花きの施設栽培における温度制御に要するコストは多大であり、低コストな生産技術の開発が望まれている。草丈等の伸長調節には昼夜温較差(DIF)処理が 試みられているが、短時間変温処理はそれよりも低コストな手法と考えられる。そこで、花壇苗のマリーゴールドとニチニチソウを供試して、明期開始あるいは 明期終了前後の短時間の昇温処理が草丈伸長や出らい日数に及ぼす影響を明かにする。

成果の内容・特徴

  • アフリカンマリーゴールド、ニチニチソウは、明期開始あるいは終了前後3時間の30℃昇温処理で生育が促進する(図1、図2)。
  • アフリカンマリーゴールドは、明期終了後3時間の30℃昇温処理で出らい日数が短縮する。(表1、図2)。
  • アフリカンマリーゴールドは、明期開始後3時間の30℃昇温処理で平均温度をそろえた区以上に生育が促進する。明期終了後3時間の30℃昇温処理により平均温度20℃にそろえた区以上に出らい日数が短縮したことは、短時間昇温処理の効果は単なる積算温度効果ではない(表1)。

成果の活用面・留意点

  • 本処理は、育苗時に比較的高温を要するアフリカンマリーゴールド、ニチニチソウの花き苗生産おいて、低コストで生長促進を図るための基礎情報となる。

具体的データ

図1.短時間昇温処理がマリーゴールドとニチニチソウの草丈に及ぼす影響

 

図2.短時間昇温処理がマリーゴールドとニチニチソウの生育に及ぼす影響

 

表1. マリーゴールドの短時間昇温処理とそれに応じた平均温度が生育に及ぼす影響

 

その他

  • 研究課題名:短時間変温処理による草丈伸長調節技術の開発
  • 課題ID:10-02-01-01-04-03
  • 予算区分:組換えプロ
  • 研究期間:2003~2005年度
  • 研究担当者:道園美弦、島地英夫、牛尾亜由子、腰岡政二